-浅井忠の師弟-
 浅井忠の画家としての本格的な出発点は、アントニオ・フォンタネージとの出会いに始まります。バルビゾン派の画家たちと交流があったフォンタネージは、自然観察に基づく虚飾のない描写の風景画により、バルビゾン派の流れに位置づけられるイタリア人画家で、赴任した工部美術学校で、浅井たちに本格的な美術教育を行いました。その後、浅井は、フォンタネージの影響を基礎に、日本の風土に根ざした写実表現を確立していきました。

 浅井忠は、フランス留学前の東京(私塾の根岸倶楽部や東京美術学校など)と帰国後の京都(京都高等工芸学校や聖護院洋画研究所、関西美術院など)で、数多くの若き画家たちを育て、教育者としても大きな功績を残しました。浅井の教えを受けた人々の中には、後に中央画壇で活躍した著名な画家もいれば、様々な事情で画壇とは無縁に過ごした人々もいます。しかし、いずれにしても彼らの作品を見ると、浅井忠の及ぼした影響をうかがい知ることができます。

 ここでは、千葉県立美術館が所蔵する画家とその作品の一部を御紹介します。

黒沼槐山「柘榴」 フォンタネージ
「十月、牧場の夕べ」
石井柏亭
「冬の朝(行徳)」
石川欽一郎「赤城淡煙」

都鳥英喜「洛北の早春」 安井曾太郎「熱海附近」 梅原龍三郎
「竹窓読書図」
小川千甕「港」

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