《農婦二人》  昭和6年(1931)
キャンバス・油彩 縦193.5×横111.2cm
【千葉県立美術館蔵】
《沼風景》 昭和10年(1935)
キャンバス・油彩 縦60.5× 横73.05cm
【千葉県立美術館蔵】
 

 菅谷元三郎は、明治28年、藤井七太郎の三男として千葉市赤井町に生まれました。
旧千葉師範学校付属小学校から旧制千葉中学校に入学します。

 卒業後、上京し太平洋画会研究所で絵画を学びます。中村不折の弟子となり、また満谷国四郎の影響も受けます。

 大正12年9月1日、関東大震災で焼失した母校太平洋画会研究所の再興に尽力します。この年、香取郡干潟町の菅谷家の養子となり、大正14年、千葉市幕張に転居するまでの間、北総地域で主に肖像画を描きました。
 幕張のアトリエに住んでからは、房総の人々の生活や人生をモチーフとして、制作活動に取り組みました。

 昭和5年、第11回帝展に《老人の像》を出品し、初入選。以降、《老人と石臼》《農家の人々》《農家の娘達》などを帝展、文展で発表し、連続入選しました。
昭和10年には帝展無鑑査となります。

 太平洋画会会員として、中央画壇で活躍するとともに、昭和11年創立の千葉県美術協会理事として、本県の美術振興に尽力しました。昭和21年千葉市にて死去。享年50歳でした。
なお、菅谷元三郎は画家、無縁寺心澄の叔父にあたります。

菅谷元三郎

  関連作品一覧

明治28年(1895)〜昭和21年(1946)