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                県美メールマガジン

                                    No.25
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 暑さが続くと思えば、急に強い雨が降るなど、まるで熱帯のスコールを思わ
せる天気が続き、「異常」と思える季節が「毎年」続くという不思議な気候になっ
ています。
 涼しくなったり、暑くなったりの繰り返しですが、美術館では新しいアート
・コレクション展を用意して、皆様のお越しをお待ちしております。 

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今月号は、現在、展示されているアート・コレクション展の展示作品一覧を、
お送りいたします。

【第1展示室】
☆アート・コレクション「酒井亜人」☆
◎8月26日(火)〜10月5日(日)
 日本画家酒井亜人(1904〜1965=明治37〜昭和40 本名・忠三)は、山武郡大
網町(現、大網白里町)に生まれ、山内多門の弟子、萱原黄丘(かやはらこうき
ゅう)に師事しました。
 今回展示した作品は、1937年(昭和12)の再興第24回院展に初入選した「冬」か
ら、第40回の同展に出品した「樹」まで、院展に出品されたものです。
 亜人の画風は、「冬」で見られるような立体感のある洋画的な表現から、次第
に色使いに重厚さが増し、大胆で簡潔化された構図となっていきます。そして
再興第37回院展に出品した「晩秋」では、院展最高賞の大観賞を受賞し、独自の
描写スタイルが確立されました。
 また、県内では、県展の審査員などをつとめ、活躍しています。
No 作品名 制作年 材質
1 1937 紙・着彩
2 垣根 1950 紙・着彩
3 1951 紙・着彩
4 晩秋 1952 紙・着彩
5 茶室 1953 紙・着彩
6 1955 紙・着彩

☆アート・コレクション「香取秀真の金工と書」☆
◎8月12日(火)〜10月5日(日)
 香取秀真(1874〜1954=明治7〜昭和29 本名・秀治郎)は印旛郡船穂村(現・印西
市)に生まれ、幼年期を佐倉で過ごしました。東京美術学校に入学し、同校鋳金本
科を卒業。金工作家として活動するとともに、母校で鋳金史・彫金史などの教鞭を
とります。また日本の金工作品について考古学・歴史学など幅広い文献や遺物・
作品などを研究し、金工に関する多くの著書を著しました。その間、帝展の工芸部
設置に尽力し、委員・審査員を務めたほか、国宝保存会委員など文化財の保護にも
努めます。1935年(昭和10)、帝国美術院会員となり、1953年(昭和28)に文化勲章を
受章しました。
 また、秀真は正岡子規門下のアララギ派の歌人としても著名です。佐倉での多感
な少年時代、藩校の後進である集成学校(現・県立佐倉高校)で万葉集を愛読し、複
雑な情景を単純化し洗練した日本の美の精神を短歌から学びとりました。上京後に
は正岡子規が開いた第1回根岸短歌会に加わり、伊藤左千夫、長塚節などと「馬酔
木」「アララギ(阿羅々木)」の創刊にかかわったほか、1954年(昭和29)の新年歌会には
召人として宮中に参内しました。秀真の歌集としては「天之真榊」(昭和10)、「還暦
以後」(昭和17)があります.
 今回は、金工家秀真の作品である釜・香炉・鑢をご覧いただくとともに、4首の
歌を揮毫した書をあわせて展示します。金工家としてのみならず、歌・書をたしな
む顔もあわせ持った秀真の造詣の深さを知ることによって、秀真の世界を理解する
一助としてご紹介します。
No 作品名 制作年 材質
1 金工 瑞鳥飾三足鑢(ずいちょうかざりさんそくろ) 不詳 鋳金
2 金工 菊文釜(きくもんがま) 不詳 鋳金
3 金工 鋳鉄茶釜(ちゅうてつちゃがま) 不詳 鋳金
4 金工 鶴文鉄釜(つるもんてつがま) 不詳 鋳金
5 金工 千本松文釜(せんぼんまつもんがま) 不詳 鋳金
6 金工 笑獅子香炉(わらいじしこうろ) 不詳 鋳金
7 片貝浜の歌 1942 紙・墨
8 日のいづる 不詳 紙・墨
9 如月之・・ 不詳 紙・墨
10 鎌倉の歌 1950 紙・墨

【第3・8展示室】
☆アート・コレクション「県展史の人々」☆
◎8月16日(土)〜10月5日(日)
 千葉県の美術振興において、県展は多大な功績を残してきました。県展は、1949年
(昭和24)に第1回を開催して以来、本年で60回を迎えます。その記念の協賛事業とし
て県展の創設期(第10回展まで)の運営委員を中心に、第20回展までの委員で、かつ19
66年(昭和41)の役員設定時から1974年(昭和49)の美術館開館時までの間に名誉会員、
常任理事であった人々の中から、県立美術館が所蔵する作品により回顧いたします。
第3展示室
【洋画】
No 作家名 作品名 制作年 材質等
1 椿 貞雄 秋果図 1951 油彩・キャンバス
2 安藤信哉 パリの窓 1962 油彩・キャンバス
3 峰岸義一 光の中の馬 不詳 油彩・紙
4 山谷^一 1970 油彩・キャンバス
5 石橋武治 夜の富士 1969 油彩・キャンバス
6 遠藤健郎 朝市 1975 油彩・キャンバス
7 笹岡了一 放蕩息子の帰宅 1960 油彩・キャンバス
8 櫻田精一 白い舟 1985 油彩・キャンバス
9 内藤 隶 緑衣の婦人像 1961 油彩・キャンバス
10 山本不二夫 赫い道 1971 油彩・キャンバス
11 国松伽耶 1954 油彩・キャンバス
12 高松健太郎 海辺・星 1986 油彩・キャンバス
13 中山爾郎 フロイエンの丘 1988 油彩・キャンバス
14 宮島美明 少女 1981 油彩・キャンバス
15 和田 清 南房江見海岸 1970 油彩・キャンバス
16 篠ア輝夫 絵馬による 1976 油彩・キャンバス
【彫刻】
No 作家名 作品名 制作年 材質等
1 藤野天光 希望 不詳 ブロンズ
2 大須賀 力 もたれる 1957 ブロンズ
3 荒居徳亮 女性マスク 1946 ブロンズ
4 大川逞一 聖観音 1967 木彫
5 長谷川 昂 1979 木彫
6 神野義衛 1972 ブロンズ
7 綿引司郎 1970 乾漆

第8展示室
【日本画】
No 作家名 作品名 制作年 材質等
1 田岡春径 1969 紙本墨
2 東山魁夷 1952 紙本着彩
3 富取風堂 葛西風景 1937 絹本着彩
4 渡辺阿以湖 牡丹 1986 紙本着彩
5 菅沢幸司 利根風景 不詳 紙本着彩
6 大岩成徳 玉蜀黍 1980 絹本着彩
7 渡辺 學 川口 1976 紙本着彩
8 鈴木月潭 茂・残雪 1970頃 紙本墨
9 立石春美 1967 紙本着彩
10 酒井亜人 太海 1954 紙本着彩
11 吉田登穀 玉堂富貴 不詳 紙本着彩
12 関 主税 澗声 1977 紙本着彩
13 加倉井和夫 穀機 1967 紙本着彩
14 秋葉長生 西の京 1973 紙本着彩
15 島多訥郎 群魚と波動 1975 紙本着彩
16 松尾敏男 歴程 1984 紙本着彩
17 若木 山 1965 紙本着彩
18 後藤純男 山門雨後 1974 紙本着彩
【書】
No 作家名 作品名 制作年 材質等
1 浅見喜舟 太公有意垂釣 1983 紙・墨
2 大石隆子 待君 1975 紙・墨
3 高沢南総 龍虎 1988 紙・墨
4 千代倉桜舟 宗左近詩(縄文太鼓より) 1993 紙・墨
5 種谷扇舟 石原八束の句 1989 紙・墨
6 高宮金陵 山部赤人歌 不詳 紙・墨
7 板倉花巻 神情詩 1949 紙・墨
8 江川碧潭 龍渓山 不詳 紙・墨
9 小暮青風 石見の海 1979 紙・墨
10 金子聴松 孟浩然詩 1992 紙・墨
11 浅見錦龍 蘭亭序 1981 紙・墨
12 中村象閣 星野立子句 1998 紙・墨
13 鈴木方鶴 壷中日月長 1984 紙・墨
【工芸】
No 作家名 作品名 制作年 材質等
1 河村蜻山 長方皿雨・風・晴 不詳 陶芸
2 信田 洋   伸びゆく湾 1964 金工
3 土肥刀泉 釉彩両耳花瓶 1967頃 陶芸
4 木村和一 花と虫 1937 染色
5 宮之原 謙 象嵌磁鉢 1968 陶芸
6 青木滋芳 洞門 1965 染色
7 香取正彦 朧銀玉錯花瓶 1977 金工
8 佐治賢使 不詳 漆芸
9 山本正年 瑞光 不詳 陶芸
10 三村比呂志 想曲 1971 漆芸
※各分野とも順不同
#都合により作品を変更する場合があります。No.と展示順序は必ずしも
一致しません。#

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☆県立美術館ワークショップ「その場で・あーと」☆

自分の描いた絵をカンバッジにする体験です。丸い紙に好きな絵や言葉を
描いて、機械にかければ、自分だけのオリジナル・カンバッジのできあがり!
美術館に来て、その場で申し込めます。

・日時:12月6日(土) 10:00〜15:00
・場所:第7展示室前
・対象:幼児〜一般
・定員:なし
・参加費:100円
・申込:参加申込は、当日、「その場」で行います。
※問い合わせ先 県立美術館普及課 043-242-8311

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☆県立美術館 実技講座 「金工講座」☆

ヤニ台やタガネという道具作りから始めて、銅板レリーフを作ります。
・日程:1/20〜23、27・28、30、2/4〜6(10日間)
・費用:14000円
・時間:12:30〜16:00
・講師:小林正利先生
・申込締切:12月25日(締切日必着)
・定員:15名

◇実技講座申込方法◇
往復ハガキに、講座名、住所、氏名、電話番号を明記し、下記あてに
御申し込みください。応募者多数の場合は、抽選となります。
〒260-0024 千葉市中央区中央港1−10−1 043-242-8311
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◆無断転載はお断りします。
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     県美メールマガジン No.25 2008.9.15
     〒260-0024 千葉市中央区中央港1-10-1
          Tel 043-242-8311  Fax 043-241-7880
          URL http://www.chiba-muse.or.jp/ART/
 ※このメールは送信専用メールアドレスから配信されています。
  返信いただいても、お答えできませんので、御了承ください。
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