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県美メールマガジン

                            No.33
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 風薫る5月です。出かけたい気分が上乗。ゴールデンウィーク直後の土曜日に、
第1回ワークショップを開催しました。
 常設のアート・コレクション展も4テーマが新しくなり、ケンビの活動は順調です。
さて、今月号は、現在開催中の展示と、実技講座・ワークショップのご案内を
お送りいたします。
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【第1展示室】
アート・コレクション「浅井忠の鉛筆画」
5月12日(火)〜6月28日(日)
浅井忠(1856〜1907)は、工部美術学校でフォンタネージ(1818〜1882)に西洋画の
基礎を学びます。その初期の学習として、臨画・石膏写生・人物写生などと並ん
で鉛筆風景写生がありました。作品「鍛冶橋」をはじめ、鉛筆画の風景画の多く
はこの時期に野外写生の一環として描かれたものです。
また浅井は写生地として房州をしばしば訪れ、白浜周辺の鉛筆画を残しています。
房州は、東京に隣接し、温暖な気候と豊かな自然にめぐまれており、写生地として
適していたといえます。房州の写生地は交通機関の整備・発達とともに開拓され、
その後多くの美術家が写生地として房州を訪れるようになりました。浅井の晩年、
京都移住後の1902-1907(明治35-40) 年頃は、同地で没するまで洋画界の中心と
して多くの後進を育てました。この時期にも、浅井はかつてフォンタネージに西洋画
の基礎として学んだ鉛筆風景写生をおこない、身近な風景の鉛筆画を残しました。

No.…作品名…………制作年………………………………材質
01…鍛冶橋…………1878(明治11)年頃……………………紙・鉛筆
02…房州白浜………1886-1897(明治19〜21)年頃…………紙・鉛筆
03…房州白浜村……1887(明治20)年………………………紙・鉛筆
04…房州白浜………1887(明治20)年.………………………紙・鉛筆
05…木かげの民家…1902〜1907(明治35〜40) 年頃……紙・鉛筆
06…樹………………1902〜1907(明治35〜40) 年頃………紙・鉛筆
07…桶とせいろ……1902〜1907(明治35〜40) 年頃………紙・鉛筆
08…はたらく婦人…1902〜1907(明治35〜40)年頃………紙・鉛筆
09…千石船…………1902〜1907(明治35〜40)年頃………紙・鉛筆
10…民家(1)…………1902〜1907(明治35〜40)年頃………紙・鉛筆
11…民家(2)…………1902〜1907(明治35〜40) 年頃……紙・鉛筆
12…農家……………1902〜1907(明治35〜40) 年頃……紙・鉛筆
13…舟………………1902〜1907(明治35〜40) 年頃……紙・鉛筆
14…馬二態…………1902〜1907(明治35〜40) 年頃……紙・鉛筆<
15…玉川……………不詳……………………………………紙・鉛筆

アート・コレクション「象嵌の技法 秋山逸生・鹿島一谷・宮之原謙」
5月12日(火)〜7月12日(日)
象嵌とは、素地とは異なる素材を嵌め込むことで、工芸に広く用いられてきた技
法です。金工では金属素地の表面をタガネで溝を彫り、その溝に別の金属を嵌め込
む布目象嵌が知られています。木工では木象嵌、陶磁器では素地や釉薬への象嵌があります。
本展では、木工・金工・陶芸の各分野から、代表的な象嵌技法で制作された作品を
紹介します。

No.…作家名……作品名………………………………制作年………………材質
01…秋山逸生……菱華文象嵌長手箱…………………1946(昭和21)年……木象嵌
02…秋山逸生……蝶貝象嵌箱…………………………1966(昭和41)年……木象嵌
03…秋山逸生……木画箱………………………………1969(昭和44)年……木象嵌
04…秋山逸生……蝶貝象嵌小箱………………………1970(昭和45)年……木象嵌
05…鹿島一谷……布目象嵌菱つなぎ文南鐐水指……1981(昭和56)年……彫金
06…鹿島一谷……布目象嵌白鷺四態図銀水注………1996(平成8)年……彫金
07…宮之原謙……象嵌十字星結晶花挿………………1932(昭和7)年………陶芸
08…宮之原謙……象嵌磁盛上花蝶鉢…………………1938(昭和13)年……陶芸
09…宮之原謙……象嵌磁鉢……………………………1968(昭和43)年……陶芸
10…宮之原謙……象嵌磁サボテン壷…………………1970(昭和45)年……陶芸

【第2展示室】
アート・コレクション「浅井忠・フォンタネージとバルビゾン派」
4月7日(火)〜10月12日(月)
千葉県ゆかりの近代日本洋画の先駆者、浅井忠を中心に師であるフォンタネージ
の作品やコロー、ルソーなどのバルビゾン派、さらにフォンタネージとバルビゾン
派を結びつけたラヴィエの作品を紹介します。

No.作家名……………作品名………………………制作年…………材質・技法等
01.浅井 忠…………藁屋根……………………1887年頃………キャンバス・油彩
02.浅井 忠…………小丹波村…………………1893年…………キャンバス・油彩
03.浅井 忠…………フォンテンブローの夕景…1901年…………板・油彩
04.浅井 忠…………老母像……………………1906年…………キャンバス・油彩
05.フォンタネージ…十月、牧場の夕べ…………1860年…………キャンバス・油彩
06.フォンタネージ…木立…………………………1868〜72年頃…キャンバス・油彩
07.フォンタネージ…牛を追う農婦………………不詳……………キャンバス・油彩
08.ラヴィエ…………モレステル風景(沼)………不詳……………キャンバス・油彩
10.コロー……………フォンテンブローの風景…1830〜35年頃…キャンバス・油彩
11.コロー……………ナポリ近郊の思い出……1860〜65年……キャンバス・油彩
12.トロワイヨン……河辺の道……………………1860〜65年……キャンバス・油彩
13.ルソー……………バルビゾンの農場………1850〜55年頃…キャンバス・油彩
14.ドービニー………オワーズ川のほとり………1865年…………キャンバス・油彩
15.ディアズ…………森の中の農婦………………1868年………キャンバス・油彩
16.デュプレ…………森のはずれ…………………1860年代……キャンバス・油彩
17.ジャック…………森の中………………………1871年………キャンバス・油彩
18.クールベ…………眠る人………………………1853年………キャンバス・油彩
19.クールベ…………嵐……………………………1865年頃……キャンバス・油彩

【第3展示室】
アート・コレクション「新収蔵作品展」
5月2日(土)〜7月5日(日)
平成20年度、当館に収蔵された洋画・工芸作品26点を紹介します。
作家の略歴
◆芝 千秋(しばせんしゅう)1877〜1956<BR>
京都府に生まれる。本名は千代。日本画家の梅村景山に師事した後、明治36年に
開設した聖護院洋画研究所で浅井忠の下で本格的に洋画を学んだ。同39年からは、
関西美術院でも教えを受けた。関西美術会展や京都市展に出品した。

◆神谷万吉(かみやまんきち)1895〜1969
愛知県に生まれる。岡田三郎助に師事。東京美術学校に学んだ。帝展、光風会展、
太平洋画会展、槐樹社展などに出品。日本童画家協会や新興童画協会に参加し、
児童雑誌「赤い鳥」などに童画を掲載した。戦時中に鴨川市に移住し、鴨川文化
協会など地域の活動にも参加した。

◆柴宮忠徳(しばみやただのり)1938〜2007
長野県に生まれる。東京学芸大学美術科を卒業。1972年、第15回安井賞展に入選。
(17回、22回にも入選)。73年の現代の幻想絵画展、76年の精鋭120人展に招待出
品。1980年から立軌会展に出品し、立軌会と個展を中心に活動した。67年から船
橋市、82年から没年まで佐倉市で過ごした。

◆池内荷芳(いけうちかほう)1903〜1967
香川県に生まれる。1940年の紀元2600年奉祝展や新文展、日展などに出品した。
千葉県展の第1回展から出品し、第2回展では知事賞、第9回展審査員を務めた。

◆須賀松園(二代)(すがしょうえん(にだい))1898〜1979
東京都に生まれる。本名は精一。父親の初代松園に蝋型鋳造の技法を学ぶ。
1935年に二代目松園を襲名。43年第6回新文展特選。日展会員、日本新工芸家連盟参与を務めた。日本現代工芸美術展、日本伝統工芸展などでも活躍した。74年に
国指定無形文化財保持者に認定。

◆須賀松園(三代)(すがしょうえん(さんだい))1925〜2006
富山県に生まれる。本名は正佐(まさすけ)。東京藝術大学工芸科鋳金部卒業。
日展、日本現代工芸美術展、日本新工芸展に出品。日展会員、日本新工芸家連盟
理事、日本鋳金家協会顧問を務めた。86年に三代松園を襲名。94年に地域文化功
労者として文部大臣表彰された。

No.作家名……作品名………………………制作年……………………材質
01…芝千秋……川岸風景……………………1904(明治37)年……紙・水彩
02…芝千秋……杜の大樹……………………1904(明治37)年……紙・鉛筆
03…芝千秋……樹々と農家…………………1905(明治38)年……紙・鉛筆
04…芝千秋……高木…………………………1906(明治39)年……紙・鉛筆
05…芝千秋……樹幹…………………………1906(明治39)年……紙・鉛筆
06…芝千秋……円山…………………………1907(明治40)年……紙・水彩
07…芝千秋……女学生のいる風景…………1907(明治40)年……紙・水彩
08…芝千秋……樹間…………………………1907(明治40)年……紙・水彩
09…芝千秋……深草村………………………1909(明治42)年……紙・水彩
10…芝千秋……舞子…………………………1910(明治43)年……紙・鉛筆
11…芝千秋……奈良…………………………1911(明治44)年……紙・水彩
12…芝千秋……境内の樹々…………………不詳……………………紙・鉛筆
13…芝千秋……山村風景……………………1906(明治39)年……紙・水彩
14…芝千秋……境内…………………………1906(明治39)年……紙・水彩
15…芝千秋……樹々…………………………不詳……………………紙・水彩
16…神谷万吉……裸体………………………不詳………………キャンバス・油彩
17…柴宮忠徳……樹と石……………………1982(昭和57)年…キャンバス・油彩
18…池内荷芳……松ヶ浦香合………………1938(昭和13)年………木・漆
19…池内荷芳……鉄線模様文庫……………1939〜40(昭和14〜15)年…木・漆
20…須賀松園(二代)…花器 花鳥太陽……1962(昭和37)年……鋳金
21…須賀松園(二代)…蝋型鋳銅 花器……1973(昭和48)年……鋳金
22…須賀松園(二代)…伝芳文香炉………1979(昭和54)年……鋳金
23…須賀松園(三代)…想春譜……………1968(昭和43)年……鋳金
24…須賀松園(三代)…花器 華容盤………1980(昭和55)年……鋳金
25…須賀松園(三代)…花器 長江の詩……1981(昭和56)年……鋳金
26…須賀松園(三代)…花器 暁雲…………1983(昭和58)年……鋳金


【第8展示室】
アート・コレクション「金工の世界」
5月12日(火)〜6月28日(日)  
 千葉県には、香取秀真、津田信夫をはじめ、近代金工史の先駆者として活躍し
た金工家がいます。本展示では、そうした作家を含めた12人の金工家の、鋳金・
彫金・鍛金の技法で制作された置物、花瓶、香炉、壷などを展示します。

No.…作家名……作品名…………………制作年………………技法
01…会田富康……蓋のある青銅壷………1907(明治40)年……鋳金
02…会田富康……青銅双鳥置物…………1971(昭和46)年……鋳金
03…香取秀真……懸花生…………………1907(明治40)年……鋳金
04…香取秀真……烏銅鳳凰香炉…………1911(明治44)年……鋳金
05…香取秀真……笑獅子香炉……………1946(昭和21)年……鋳金
06…香取秀真……鳩香炉…………………1949(昭和24)年……鋳金
07…香取秀真……美々豆久香炉…………不詳…………………鋳金
08…香取秀真……瑞鳥飾三足鑢…………不詳…………………鋳金
09…香取正彦……からかね水注…………1964(昭和39)年……鋳金
10…香取正彦……銅花瓶…………………不詳…………………鋳金
11…香取正彦……鋳銅花瓶………………不詳…………………鋳金
12…小林正利……祈り(啓蟄)…………1975(昭和50)年……鋳金・鍛金
13…小林正利……宴野……………………1996(平成8)年……彫金・鍛金
14…鈴木治平……条紋金彩花瓶…………1977(昭和52)年……彫金・鍛金
15…鈴木治平……湿原の詩………………1985(昭和60)年……鍛金
16…津田永寿……鳥の花器………………1979(昭和54)年……鋳金
17…津田永寿……喜心……………………1998(平成10)年……鋳金
18…津田信夫……荒鷲……………………1942(昭和17)年……鋳金
19…津田信夫……唐獅子置物……………1946(昭和21)年……鋳金
20…津田信夫……犬………………………不詳…………………鋳金
21…津田信夫……月下妖麗………………不詳…………………鋳金
22…津田信夫……馬………………………不詳…………………鋳金
23…寺本美茂……からまつ林の詩………1978(昭和53)年……彫金
24…寺本美茂……萃象(象嵌壷)………1984(昭和59)年……彫金
25…寺本美茂……陽春飾壷………………2006(平成18)年……彫金
26…中村董一……鋳銅花瓶………………1935(昭和10)年頃……鋳金
27…中村董一……鋳銅花瓶………………1935(昭和10)年頃……鋳金
28…根箭忠香c…白銅花瓶…兎…………不詳…………………鋳金
29…信田洋……透壷………………………1968(昭和43)年……彫金
30…信田洋……銀壷(花ひらく)………1969(昭和44)年……彫金
31…信田洋……帯装瓶……………………1971(昭和46)年……彫金
32…信田洋……銀瓶(スクラム)………1976(昭和51)年……彫金
33…信田洋……金冠銅瓶…………………1980(昭和55)年……彫金
34…信田洋……夕映の甲斐の山…………1987(昭和62)年……彫金
35…山室百世……鋳銅東亜の光置物……1939(昭和14)年……鋳金
36…山室百世……鋳銅萌ゆる力置物……1940(昭和15)年……鋳金
37…山室百世……鋳銅進駐置物…………1941(昭和16)年……鋳金
38…山室百世……鋳銅花瓶………………不詳…………………鋳金
39…山室百世……青銅花挿………………不詳…………………鋳金

※都合により作品を変更する場合があります。
 Noと展示順序は必ずしも一致しません。

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☆県立美術館ワークショップ「県民の日その場で・あーと」☆<BR>
6月13日は県民の日関連イベントとして、創作や遊ぶことができる、ワーク
ショップを開催します。
創作体験では、カンバッジを作ります。自分の描いた絵で“オリジナルカン
バッジ”はいかがでしょう。
つくりたい方、大募集中。創作時間は、30分ほど。時間制です。
また、いろいろな色や形で遊べる「あーとコーナー」を無料で用意していま
す。
県民の日二日前の土曜日に、ふらっと美術館に遊びに来てくださいね!

日時:6 月13 日(土) 10:00〜  ※カンバッジ制作の場合は事前の申込み
が必要になります。
場所:千葉県立美術館 第7展示室
対象:3才以上〜一般
定員:100名(あーとコーナー参加の定員はありません。)
参加費:カンバッジ制作100円(あーとコーナー参加は無料です。)
※申込:カンバッジ制作参加には申込が必要です。申込締切日−6月4日(締切日必着)
カンバッジ制作参加ご希望の方は、往復はがきに、参加希望ワークショップ名
(その場であーと)、住所、氏名(複数名の申込可)、電話番号、学校名、学年を
記入のうえ、下記あてにお申し込みください。なお、応募者多数の場合は抽選と
なります。

 〒260-0024 千葉市中央区中央港1-10-1 
        千葉県立美術館ワークショップ係
 問い合わせ先 千葉県立美術館普及課 043-242-8311
 *なお、小学生以下の参加は保護者同伴となります。


☆県立美術館実技講座ホリデーアート「木版画講座」☆

土日の二日間で多版多色木版画を体験します。
作品は年賀状や絵葉書として使ったり、飾って楽しむこともできます。

・日時:8月22日・23日(2日間)10:00〜16:00
・場所:千葉県立美術館アトリエ棟
・費用:5000円
・講師:上田靖之先生
・定員:24名
※申込:参加には申込が必要です。申込締切日−8月6日(木)(申込締切日必着)

参加ご希望の方は、往復はがきに、講座名、住所、氏名、電話番号を記入のうえ、
下記あてにお申し込みください。なお、定員を超えた場合は、抽選となります。
 〒260-0024 千葉市中央区中央港1-10-1
        千葉県立美術館実技講座係
 問い合わせ先 千葉県立美術館普及課 043-242-8311
 
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◆無断転載はお断りします。
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     県美メールマガジン No.33 2009.5.15
     〒260-0024 千葉市中央区中央港1-10-1
          Tel 043-242-8311  Fax 043-241-7880
          URL http://www.chiba-muse.or.jp/ART/
 ※このメールは送信専用メールアドレスから配信されています。
  返信いただいても、お答えできませんので、御了承ください。
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