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 県美メールマガジンNo.76

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★平成24年度企画展   ★
☆増村益城展      ☆
★-人間国宝 漆を極める-★
☆を開催します     ☆
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すっかり秋めいて、房総の里山は秋の実りと紅葉が目に鮮やかです。11月17日から開催
の企画展「増村益城展」に出品される作品には、こんな日本の秋の風景からとったよう
な色の作品もあります。日本伝統美の粋ともいえる増村益城の漆芸作品から、あなたも
深まる秋を感じてみませんか。

展覧会では、今度の土曜日、11月17日から開催される企画展「増村益城展−人間国宝
  漆を極める−」をご案内します。重要無形文化財保持者(通称 人間国宝)に認定され、
晩年を柏で制作活動に打ち込んだ増村益城の漆芸作品の数々を展示するほか、制作道具
や映像資料から日本古来の伝統美の世界を紹介します。

普及事業では、本年度最後のワークショップ「ワクワク・創作アート」をご案内いたし
ます。当日受付のワークショップですので、ふるってご参加ください。

今月号の番外編は、「成田アート博覧会」です。11月17日から12月2日まで、成田山表
参道仲町商店街で開催します。

ここ数号のメールマガジンは開催される展覧会に合わせて刊行日を早めてお届けしてお
りましたが、今度の展覧会は17日からですので、通常通りの15日の発行となりました。

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☆★開館時間のご案内★☆

時間 午前9時〜午後4時30分
休館 月曜日
   (月曜日が祝日の場合は翌日休館)
   11月19日・26日、12月3日・10日
その他 企画展「増村益城展
    −人間国宝 漆を極
    める−」開催のため
    アート・コレクショ
    ンは展示しておりま
    せん。

●企画展「増村益城展
−人間国宝 漆を極める−」
第1・2・3・8展示室
開催期間 11月17日(土)
     →12月27日(木)
観覧料 一般500円
    高校・大学生250円
    (学生証を提示)
中学生以下と
    65歳以上は無料
    (65歳以上の方は
    生年月日を記した
    ものを提示)
    障害者手帳をお持
    ちの方はご本人と
    介助の方1名無料
   交通機関 企画展開催期間
     中は駐車場の混
     雑が予想されま
     す。なるべく公
     共交通機関をご
     利用ください。
※周辺の有料駐車場地図は
 下記のURLからどうぞ
URL http://www.chiba-muse.or.jp/ART/pdf/park_map.pdf


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◇みる◆みる◇みる◆みる◇

企画展『増村益城展
−人間国宝 漆を極める−』

昭和53年に「?漆(きゅうしつ)」の技法で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認
定され、昭和57年に柏市に移り住み、柏を拠点に制作をつづけた増村益城の漆芸作品
90点を展示するほか、道具類や記録映像等により増村益城の漆の世界を紹介します。

「?漆(きゅうしつ)」とは、漆を箆(へら)や刷毛(はけ)で素地(きじ)に塗る
という漆塗り全般を指す言葉で「下地(したじ)」と「上塗(うわぬり)に大別され ます。「下地」は表面を馴らし、堅牢にします。
「上塗」は仕上げのための技術でさまざまな技法があります。「塗立(ぬりたて)」
は、最後まで漆を塗りあげるもので、茶道では黒の塗立を「真塗(しんぬり)」と呼
びます。これに対し、研磨と生漆(きうるし)の刷り込みを繰り返し、光沢を出す技
法を「呂色(ろいろ)仕上げ」と呼び、鏡のような光沢を放ちます。「溜塗(ためぬ
り)」は半透明の漆で上塗りを行うもので、上塗りの塗膜により、落ち着いた仕上が
りに見えます。「摺り漆(すりうるし)」は「拭き漆(ふきうるし)」とも呼ばれ、
刷毛や紙で漆を刷り込み、拭き上げるという作業を繰り返し行うものです。
「黒漆」は生漆(きうるし)に鉄粉や水酸化鉄を加え、漆が黒色に変色した後、鉄粉
等をこし取ったものです。
「朱塗」は生漆に「朱(硫化水銀)」などの赤色の顔料を混ぜたもので、作る時の温
度により色が異なり、茶色味がかったものを「古代朱」、橙(オレンジ)色がかった
ものを「洗朱(あらいしゅ)」と呼びます。また、黒漆に朱や弁柄を混ぜて赤味を帯
びた茶色のものを「潤み(うるみ)」あるいは「潤朱(うるみしゅ)」と呼びます。
「根来塗」は紀州、和歌山県の根来寺を由来とすることからその名が付いたもので、
一般的に黒漆の上に朱漆の塗立で仕上げたもので、使用することで朱漆が剥げ、一部
に黒漆があらわれます。研磨等により、同様に見えるものも「根来塗」と呼びます。

次号では、増村のもう一つの真髄、「素地(きじ)」について触れたいと思います。

会期 11月17日(土)から12月27日(木)まで

おもな展示作品
No. 作品名  制作年
1 朱漆小皿  1927(昭和2)年
2 摺漆盆  1932(昭和7)年
3 乾漆花筒  1934(昭和9)年頃
4 黒呂色平卓  1939(昭和14)年頃
5 朱塗平卓  1950−53(昭和25−28)年
6 ?飾文机  1955(昭和30年)
7 乾漆根来盤  1960(昭和35)年
8 乾漆魚文盛器  1960(昭和35)年
9 乾漆提盤 洗朱  1963(昭和38)年
10 乾漆提盤 溜塗  1963(昭和38)年
11 乾漆波文溜塗盛器  1965(昭和40)年
12 菊波一閑盆  1970(昭和45)年
13 根来菊茶入  1970(昭和45)年
14 乾漆輪花盆 本朱  1971(昭和46)年
15 乾漆輪花盆 古代朱  1971(昭和46)年
16 乾漆根来梅花蓋物  1972(昭和47)年
17 紙胎華形盤  1973(昭和48)年
18 和紙張独楽茶器  1973(昭和38)年頃
19 麻紐胎朱溜菓子器  1975(昭和50)年
20 紙胎六曲華形菓子器  1976(昭和51)年
21 縄胎華形盤  1976(昭和51)年
22 乾漆梅花蓋物  1977(昭和52)年
23 木地溜塗茶托  1978(昭和53)年
24 波文紙胎青海盆  1979(昭和54)年
25 乾漆布目華形盤  1981(昭和56)年
  


◆かたる◇かたる◆かたる◇

○美術講演会「増村益城の人と芸術」

講師 柳橋 眞 氏 (金沢美術工芸大学名誉教授)
日時 12/16(日)14:00〜
場所 千葉県立美術館 第3展示室
定員 200名(当日受付)
参加費 無料
※ 展覧会をご覧になられる方は別途入場料が必要です。


○企画展「増村益城展」ギャラリートーク
増村益城展の展示作品を鑑賞しながら、作品の見どころをかたるギャラリートークを
開催します。講師は当館学芸員です。

日時 11/18(日)・25(日)、12/2(日)・9(日)・23(日)
   ※各日とも14:00〜
場所 時間になりましたら、第1展示室にお集まりください。
参加費 入場料が必要です(当日受付)


○千葉県立博物館文化セミナー「千葉学講座」

場所 千葉県立美術館 講堂
受講料 無料
定員 200名(当日受付)

第1回 11/17(土)
時間 13:00〜14:00
演題 文学の中の「水郷」 講師 内田龍哉(千葉県立中央博物館 主席研究員)

時間 14:00〜15:00
演題 漆の人間国宝 増村益城の歩み
  講師 中松満始(千葉県立美術館 主任上席研究員)

第2回 12/15(土)
時間 13:00〜14:00
演題 深い海に暮らす生きものたち
  講師 川瀬裕司(千葉県立中央博物館分館海の博物館 主任上席研究員)

時間 14:00〜15:00
演題 発電の仕組みについて
講師 今関文章(千葉県立現代産業科学館 主任上席研究員)



▽つくる▲つくる▽つくる▲

○ワークショップ「ワクワク・創作あーと」
自分だけのオリジナル“カンバッジ”を作ろう。

日時 12/1(土) 午前10時から午後3時まで 随時
場所 千葉県立美術館 講堂前ロビー
申込み 当日受付
参加費 100円
対象 3歳以上〜一般
定員 200名(先着順)



−−−番−−外−−編−−−

◎成田アート博覧会
JR・京成成田駅から成田山新勝寺までの成田山参道にある仲町商店街は、大野屋旅
館や三橋薬局をはじめとした歴史ある街並みです。この街並みを舞台に、「百年後の
成田から百年後の成田へ」、「見つめよう 成田の現在・過去・未来」をテーマに、
江戸時代後期から昭和初期の歴史資料、成田高等学校・付属中学校、市立成田中学校
の生徒のみなさんによる成田の現在と未来を描いた作品を展示します。
みなさんも晩秋の成田山表参道仲町商店街をそぞろ歩きながら、アート作品に触れ、
成田の過去と未来に思いを馳せてみてはいかがでしょう。

場所 成田山表参道仲町商店街
   大野屋旅館
   成田観光館
会期 11月17日(土)から12月2日(日)まで
   (大野屋旅館での展示は11月20日(火)から11月25日(火)まで)
時間 仲町商店街各店舗 各店舗の営業時間によります
   大野屋旅館 10:00〜16:00
   成田観光館 9:00〜17:00
入場無料
主催 成田アート博覧会実行委員会
   仲之町街づくり協議会、成田高等学校・同付属中学校、成田市立成田中学校、
   成田市、成田市教育委員会、千葉県立美術館(順不同)
協力 社団法人 成田市観光協会、千葉県立成田国際高等学校

  

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県美メールマガジン No.76 2012.11.15
〒260-0024 千葉市中央区中央港1-10-1
Tel 043-242-8311  Fax 043-241-7880
URL http://www.chiba-muse.or.jp/ART/
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返信いただいても、お答えできませんので、御了承ください。
返信は電話、Faxでお願いいたします。

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