浅井の服装については、池辺は次のように記しています。


氏は常にフロックコート、又はモーニングコートを用いられたり、ズボンなどはそのがら極めてじみなるものを好まれ、はでやかに目立つものを嫌われたり、履(靴のこと)は、あみあげと、ぼたんどめとの二つをかわるがわる用いられたり、帽子はシルクハットを用いられ、時々中折れをもかぶられたり
*黙語会『木魚遺響』芸艸堂 1909 p179

 左から二人目が浅井です。当時パリ在住の日本人には、浅井君くらい身長があれば洋服をもっとうまく着こなせるのにと、その体格を羨ましがる者は少なくなかったそうです。写真の浅井を見る限りなるほどとおもわせます。 


■ 浅井の着こなし