人形送り(ニンギョウオクリ)
【人間の身体を模した人形(ひとがた)を何らかの霊や魂の依代として、村境や川や海などに送り出す呪術的行事。】
 きれいにしてあったはずの机の上がいつの間にかきたなくなっているように、僕たちの祖先はムラの中にも気がつかないうちにケガレがたまっていると考えていました。そうしたケガレはムラの外に送り出してしまわなければ、そのムラにとってはよくないことが起こるのではないかとの恐れが人々の胸のうちにははらまれていたのです。人形は、そうしたケガレを背負うという大切な役目を背負っていました。もともと人形は神霊が宿るものとして信仰されたり、人間の身代わりとして悪病災難避けとされたりするものだったのです。そのような役割を持った人形を川へ流したり、火で焼いたりしてケガレを村の外へ追い出しました。 
房総のむらで見られる展示
下総の農家
さらに詳しく知りたい方へ