冬至(トウジ)
【冬至というもっとも太陽光線が弱くなる日に、衰えた陽光を再び元に戻し、暖かい春の日が早く訪れることを願う。冬至粥、冬至カボチャ、冬至蒟蒻などを食べるところが多い。】
 一年のうちで最も昼の最さが短い日を冬至といいます。だいたい毎年12月20日過ぎにこの日がめぐってきます。冬至の日を正確に割り出すことのできなかった時代には霜月の下弦の日を冬至と定めていました。この時期は、日が暮れるのが早く、太陽の光も弱まっています。そうした様子を見て人々は、農作物の成育にとって、あるいは、すべての生物が生きていくために必要な太陽の力がこのまま衰えていってしまうのではないかと本当に心配しました。そこで、太陽の再生を願って、神を村に迎えて盛大に祝う行事が、冬至の前後に集中しています。この時期に神が村々を訪れて新しい生命力を配り与えて行くと考えられたためです。このような考え方は西洋にもみられます。サンタクロースの伝承はその代表的なものです。日本ではダイシと呼ばれる神の子がやってくるとされていました。また、この音から弘法大師(空海)の伝説と結び付けて伝えている場所もあります。春を待つ人々の気持ちはどこでも同じものであったといえましょう。
房総のむらで見られる展示
下総の農家
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