生態園トピックス展

舟田池 あんなこと・こんなこと

会期:平成17年6月21日(火)〜7月18日(月・祝)
会場:生態園オリエンテーションハウス

「舟田池(ふなだいけ)」は、水田を灌漑(かんがい)するため人工的に造られた「ため池」です。現在は、生態園の一部として、プランクトンや水鳥などさまざまな生きものたちの自然観察の場として活用されています。今回の展示では、舟田池での出来事や取り組みの一端を紹介します。




プランクトン
池の中には、さまざまなプランクトンたちが泳ぎ回っています。
深いところ・浅いところ、日なた・日陰、水生植物繁茂の有無、春夏秋冬など、環境が異なると、見られるプランクトンたちの種類も様変わりします。


ゾウミジンコ


ツボワムシ


ハネウデワムシ


ツノオビムシ


クワノミモ


ネンジュモ

水干し
池の水位を下げて池底を太陽の光や風にあて、池底に溜まったヘドロを浄化します。
降水量が少なく乾燥した日が多いこと、農閑期で人手が確保しやすいことなどの理由から冬期に実施されてきました。
アメリカザリガニ駆除
冬に水位を下げると、穴籠りしていたアメリカザリガニたちが穴から這い出てきます。
水位低下により穴に溜まっていた水がなくなり、アメリカザリガニが鰓(えら)呼吸できなくなるためです。水中では素早い動きのアメリカザリガニたちも、陸上では簡単にゴイサギに捕まってしまいます。異常に増えすぎたアメリカザリガニの数を適正化する上で有効です。

植栽浮島
水生植物の繁茂しているところは、ミジンコや水生昆虫、魚などが共存できる貴重な場所です。しかし残念ながら、舟田池では池岸の水生植物が貧困です。そこで、池中央に人工的に浮島を浮かべました。浮島の水中部には、ミジンコたちの住処(すみか)となる紐が取り付けられています。浮島上は、植物が育ってカイツブリが営巣したり、亀が甲羅干しに上陸したりしています。
粗朶(そだ)
池に張り出すように生長したハリエンジュを伐採し、枝にとまったサギやウの糞尿が直接池に入ることを防止しました。伐採した枝は、池内の4箇所にまとめて粗朶としました。
粗朶は、ミジンコが小魚たちから食べられないよう逃げ隠れる場所として役立っています。

水生植物移植
水生植物が豊富な池を目標とした管理を実施しています。池に芽生えた水生植物を保護育成し、
水槽で株分けして増やした水生植物を池に再移植して水生植物の繁茂域を増やす試みを実施しています。



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