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秋の展示1 「きのこワンダーランド」  
会期: 平成17年 10月1日(土)〜12月25日(日)
会場: 県立中央博物館 本館・企画展示室

タマゴタケ
Amanita hemibapha
テングタケ科

千葉のイヌシデ・コナラの雑木林によく見られ,いわゆる里山を代表するきのこです.
派手な色のきのこは毒という迷信がありますが,この赤いきのこは有名な食用きのこです.
展示では,世界のタマゴタケを稀覯本や写真をとおして紹介します.
◆ 展示のねらい・・・知られざる きのこの不思議に迫ります.
 シイタケやマツタケなど,なにげなく食べているきのこですが,いったい「きのこ」って何なのでしょうか.
今回の展示では,きのこの暮らし方,森の中での役割,食品や薬品としてのきのこ,人が食べると死んでしまうような毒きのこなど,きのこのもつ様々な側面を紹介します。
こんな感じの展示です + きのこの鑑定もします
 <展示室>
今年夏の企画展会場の風景。
同じ展示室を使います。展示の感じは似た感じになる予定。
 1995年にも、きのこの展覧会をしました。今回の展示は、展示面積が1.5倍になり、展示内容も進歩してます。
・・・・結構大規模で、見ごたえあると思います。
 <展示物>
展示物は、こんなかんじ。
きのこの実物は、長持ちしませんから、展示するには工夫が必要です。
 一番左の1つは、複製(型取りして作ったプラスチック製の精巧な彩色模型)。・・・お金がかかるのが難点。
 他の3つは、真空凍結乾燥して、色や形が変わらないように処理した実物。・・・手間がかかるのが難点。
  <歩くきのこ図鑑>
皆様からご要望の多い、
きのこの鑑定を、当館のきのこ博士吹春が行います。

・・・・今年のきのこ観察会で、採集したきのこの鑑定をしているところ。中央が吹春です。
立て板に水です

会場でお会いしましょうとのこと。
おもな展示内容
●きのこって何?(きのこは菌類である事などの紹介)
●千葉県の毒きのこ10傑
●千葉県でみつかった新種のきのこの実物標本
●中米の幻覚きのこ文化
●世界のマツタケやマツタケの仲間を実物標本紹介
●漢方薬に使われるきのこ類(霊芝やカバノアナタケの紹介)
●八百屋のきのこの正体
●世界のきのこ切手ときのこグッズ
◆ こんな写真や、きのこの標本などが展示されます
   あわせて、こんな解説がつく予定。 

シロオビテングタケ
Amanita concentrica
テングタケ科

2000年に千葉県の清澄山で発見され,新種として記載された種類で,その証拠標本(ホロタイプ)は千葉県立中央博物館に保存されています.
日本では千葉県の1カ所からしかみつかっていませんが,古くは,おそらく中国南部から西日本のシイ・カシ林に広く分布していたものとおもわれます.
房総の南部のシイ・カシ林が貴重な森であることを示す種類です.
カサに条線があることなどからベニテングタケ等の仲間です.

テングタケはよく調べられている種類ですが,日本のきのこ調査はまだ途上にあり,このような大型で派手なものも,まだ未記載種として残されています.

今回の展示では房総(千葉県)のきのこ調査の歴史や,房総のきのこ相の特徴などについても紹介します.

キヌガサタケ
Dictyophora indusiata
スッポンタケ科

千葉県では「保護を要する生物(絶滅危惧種)」に指定されている珍しい種類です.
夏の暑い時期,竹林などに発生し,レース様の菌網に被われる点が大きな特徴で,中華料理の食材としても有名です.

くさい臭いで昆虫をよび寄せ胞子を分散させます.

トラフイグチ
(イグチ類の仲間,種名不明)

江戸時代には実用の学問としての本草学を超えて,博物学としての菌学が誕生していたことを示す著作です.
この図は大正時代に復刻された刊本からのものですが,江戸の美学の神髄を見せるような優れたデザインとしても鑑賞できます.
本草図譜,岩崎常正 著(オリジナルは1844年に刊行)

展示ではこのような古今東西の代表的な菌学書も多数展示する予定です.

きのこ石

今回の展示では,世界のきのこをめぐる文化も紹介します.

このキノコ石は中米のガテマラを中心とする地域で,紀元前よりつくられていた石彫です.

当時は霊界とのつながりを持つための儀式に幻覚キノコがもちいられ,またキノコ石が使用されたのではないかと考えられています.

レプリカ(スイス Bietberg 博物館蔵)
◆ 関連行事
会期中の毎週日曜イベント

・ 野生きのこ鑑定会 ・・・毒きのこも鑑定いたします。
・ ミュージアムトーク ・・・展示の解説を致します。  14時30分より

会期中の祝日イベント・・・11/3、11/23、12/23

・ きのこ収蔵庫見学ツアー

きのこ関連の講座・観察会

・ 10月15日(土曜) 野生きのこ観察会(千葉菌類談話会主催)
            10時30分〜15時 (佐倉市内)
   参加希望者は、10/5までに事前申し込みが必要。
   往復ハガキとファクシミリ で、こちらへ。
   〒 260-8682 千葉市中央区青葉町 955-2 千葉県立中央博物館 内
   植物学研究科 吹春気付 千葉菌類談話会
   ファクシミリ: 043-266-2481 e-mail: fukiharu@chiba-muse.or.jp

・ 11月 5日(土曜) きのこ講話「不思議なきのこ」
            13時30?15時 中央博物館講堂

同時開催の展示やイベント

・ 10月12(水)〜11月27(日) 生態園トピックス展 「生態園のきのこ」
            生態園オリエンテーションハウス

・ 10月1日(土)〜12月25日(日) 生態園きのこの調査隊」
            土曜・日曜・祝日 生態園オリエンテーションハウス
             きのこのペーパークラフトつき。
《 開催概要 》

期間   :平成17年 10月1日(土)〜12月25日(日)
休館   :毎週月曜(10月10日月曜祝日は開館,翌11日は休館)
開館時間:9:00〜16: 30 (入館は16:00まで)

会場  千葉県立中央博物館 : 企画展示室ほか

料金  入館料:一般 300円 / 高・大学生 150円
     中学生以下・65歳以上 無料
     団体料金等について、詳しくはこちら
   ●11月3日〔文化の日、祝〕は、入場料無料です。
《 中央博物館 》
〒260-8682,千葉市中央区青葉町955-2 
電話:043-265-3111
ファクシミリ:043-266-3921
http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/
《 交通案内 》  くわしい交通案内はこちらへ
○電車・バスをご利用の場合
その1 
千葉駅(JR総武線・京成線)から
東口7番乗り場から、京成バス「大学病院」「大学病院・南矢作」行きで約15分.バス停「中央博物館」下車,徒歩7分.

東口2番乗り場から、千葉中央バス「中央博物館」行きで約20分.終点のバス停「博物館・文化ホール」下車,徒歩約1分.
その2 
蘇我駅(JR京葉線・内房線・外房線)から
・東口2番乗り場から、小湊鐵道バス・千葉中央バス「大学病院」行きで約15分.バス停「中央博物館」下車,徒歩7分
その3
千葉寺駅(京成千原線)から
・徒歩約20分.(蘇我駅からのバスが千葉寺駅を経由します)
○車をご利用の場合
京葉道路「松ヶ丘インターチェンジ」から約5分です.中央博物館は「県立青葉の森公園」の中にあります.自動車でお越しの方は「市立青葉病院」方面の「青葉の森公園北口駐車場」をめざしてください.
《 問い合わせ 》
千葉県立中央博物館 〒260-8682,千葉市中央区青葉町955-2 
電話:043-265-3111 ファクシミリ:043-266-2481
http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/

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