春の展示 (終了) 千葉県立中央博物館

雲南の地衣類
平成22年3月13日(土)から5月9日(日)
千葉県立中央博物館 第1企画展示室
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拡大写真:ザクロゴケ(Haematomma ヘマトンマ)の仲間   
 中国雲南(うんなん)省はヒマラヤの東の端に位置し標高6000mを超える高山から,象の住む亜熱帯まで多様な自然があり,東アジアで最も生物相が多様であるとされます.カブトゴケ,ナガサルオガセ,トコブシゴケなどの地衣類も種類が多く,日本との関連もうかがえます.そんな雲南に,当館職員が地衣類の学術調査のため訪れました.
 本展示では,そのとき撮った写真を中心に,雲南の地衣類を紹介します.また,調査で垣間見た雲南の自然と,人々の暮らしの一端もご覧いただけます.

◆案内チラシ PDFファイルでダウンロードできます.
yunnan_lichen_leaflet1.gif
表面(720kB)
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裏面(960kB)

◆主な展示  写真中心の展示です
【雲南ってどんなところ?】
 春城(しゅんじょう),大理,三江併流(さんこうへいりゅう),プーアル茶,梯田(ていでん)(棚田),少数民族などのキーワードに沿って,雲南がどんなところか紹介します.
【地衣類って何?】
 とっても身近にあって簡単に見える存在なのに,学校で教わらないので知らないだけ.身近な地衣類,日本の様々な地衣類,リトマス,フィンランドモスなど,様々な地衣類をご覧ください.
【雲南は地衣類の楽園】
 ナガサルオガセや巨大カブトゴケなど,まさに雲南は地衣類の楽園.現地で撮った写真と標本をご覧ください.
【雲南の地衣類いろいろ】
 実体顕微鏡で拡大して見ると,意外な世界が広がります.ザクロゴケ(Haematomma ヘマトンマ)など,拡大写真をお楽しみください.
【金絲猴(きんしこう) 地衣類を食べる猿】
 孫悟空のモデルとされる金絲猴には3種あって,そのうちの1種は雲南北西部にのみ住み,絶滅寸前といいます.この猿が,地衣類を主食にしているらしいことが分かったのはほんの10年前.現地の研究者が撮影した貴重な姿をご覧ください.
【雪茶,紅雪茶】
 雲南でムシゴケが雪茶と呼ばれ,健康茶として利用されているのは古くから知られ日本でも何度か話題になりました.あまり知られていませんが,雲南では紅雪茶も利用されています.生態写真もご覧になれます.
【雲南の地衣食文化】
 雲南ではカブトゴケは老龍皮,カラタチゴケは樹花と呼ばれ,食用にされていることは以前から知られていました.さらに,日本の東北地方の一角でのみ食べられるバンダイキノリも雲南では樹髪と呼ばれ食べられることも,この学術調査中に分かりました.写真と実物から,雲南の地衣食文化の一端を紹介します.
【雲南の自然,人々】
 調査中に出会った花・植物,食事,田舎町の市場など,雲南の自然と人々の暮らしの一面をご覧ください.

◆関連行事
【自然誌シンポジウム】「雲南の自然」(講堂) 
3月22日(月,振替休日) 13:00-16:00
 雲南大学(中国雲南省)唐勤教授が雲南の森と植物について,立教大学上田信教授が雲南の茶の生態環境史について語ります. 詳細はこちら
  定員200名・どなたでも・当日先着順(12:30開場)
【講演会】「雲南の植生,地衣類」(講堂)
4月29日(昭和の日) 13:00-15:00
 ・当館職員 原 正利 「雲南の森−照葉樹林の源流を求めて−」
 ・当館職員 原田 浩 「雲南の地衣類」
  定員200名・どなたでも・当日先着順(12:30開場)
【講演会】「雲南の地衣類」(講堂)
5月5日(こどもの日) 13:00-14:00
 ・当館職員 原田 浩 「雲南の地衣類」
  定員200名・どなたでも・当日先着順(12:30開場)
【ミュージアム・トーク】 研究員が展示を簡単に説明します.
3月13日(土), 3月21日(日), 5月5日(こどもの日), 5月9日(日).いずれも11:00-11:30, 14:30-15:00
  定員なし・どなたでも・申し込み不要(開始時間までに2階ホールにお越しください)

開催概要
【期  間】 平成22年3月13日(土)〜5月9日(日)
【休  館】 毎週月曜(ただし3月22日は開館し23日は休館,5月3日は開館し6日は休館)
【開館時間】 9:00〜16:30 (入館は16:00まで)
【会  場】 千葉県立中央博物館 第1企画展示室
【料  金】 一般 300円 / 高・大学生 150円
●以下の方は入場料が無料です.
・中学生・小学生,学齢未満児
・65歳以上の方(年齢を示すものをご提示ください)
・身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方(手帳をご提示ください),及び介護者
  利用案内について,くわしくは こちらをご覧下さい

◆交通案内
【電車・バスをご利用の場合】
○千葉駅(JR総武線・京成線)から
・東口7番乗り場から、京成バス「大学病院」「大学病院・南矢作」行きで約15分.バス停「中央博物館」下車,徒歩7分.(本数多い)
・東口2番乗り場から、千葉中央バス「中央博物館」行きで約20分.終点のバス停「博物館・文化ホール」下車,徒歩約2分.(本数少ない)
○蘇我駅(JR京葉線・内房線・外房線)から
・東口2番乗り場から,小湊鐵道バス・千葉中央バス「大学病院」行きで約15分.バス停「中央博物館」下車,徒歩6分.(本数少ない)
○千葉寺駅(京成千原線)から
・徒歩約20分.(蘇我駅からのバスは千葉寺駅を経由します)
【車をご利用の場合】
京葉道路「松ヶ丘インターチェンジ」から約5分です.中央博物館は「県立青葉の森公園」の中にあります.自動車でお越しの方は「市立青葉病院」方面の「青葉の森公園北口駐車場」をめざしてください.
  交通案内について,くわしくは こちらをご覧下さい

問い合わせ先
 千葉県立中央博物館 〒260-8682 千葉市中央区青葉町955-2
 電話:043-265-3111 FAX:043-266-2481