バラのすべて

日本の野ばら

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 日本には16種類の野ばらがあります。南は石垣島のカカヤンバラから、北は北海道のハマナスまで。そのうち千葉県にある4種類の野ばらをこのコーナーでご紹介しています。

 いちばん馴染み深いのはノイバラでしょう。千葉県全域に分布し、川岸など、湿り気があって日当たりのよいところでよく見かけます。5月の半ば頃、甘い香りの白くて小さな花をたくさん咲かせます。

 ノイバラから10日ほど遅れて5月下旬に、よく似た白い花を咲かせるのがアズマイバラです。房総半島南部の丘陵地に分布します。ノイバラとアズマイバラを見分ける手がかりは小葉(しょうよう)の数です。小葉とは「小さな葉」と書き、バラの葉のように複数の小葉が規則的に並んでできている葉を「複葉」といいます。ノイバラの葉は7枚から9枚の小葉でできていますが、アズマイバラの小葉は5枚から7枚と少なく、9枚になることはありません。

 テリハノイバラはさらに10日ほど遅れて、6月に花を咲かせます。海岸でよく見られますが、内陸でも日当たりのよいところで見られることがあります。小葉の数はノイバラと同じ7枚から9枚ですが、表面に光沢があり、丸みを帯びるのが特徴です。

 ハマナスは、赤紫色の大きな花を咲かせる野ばらですが、千葉県ではごくまれにしか見られません。もっと北の自生地から海流に乗って千葉県内の浜辺に流れ着き、そこで根付いて生き延びた記録が、いくつかあります。

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