バラのすべて

レーシッヒ『バラ彩色図譜』

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 レーシッヒの『バラ彩色図譜(さいしょくずふ)』はたいへん貴重な書籍で、知られている限り、現存するものは世界で十数冊、日本には当館所蔵のこの1冊しかありません。

 有名なルドゥーテの『バラ図譜』より古く、1802年にドイツのライプツィヒで出版が始まりました。レーシッヒは大学教授で、専門は法学と経済学でしたが植物にも関心が高く、晩年、この『バラ彩色図譜』を出版しました。レーシッヒによる解説文はドイツ語とフランス語で書かれていて、バラの絵は数人の画家が手分けして描いたものです。

 1巻に図版5点ずつ、18年かけて全部で12巻が出版されましたが、レーシッヒは途中で亡くなり、残された記述にもとづいて後継者が完結させました。現存するこの書籍は、12巻のうち10巻までが合本されている例が多いようですが、当館の所蔵本は11巻まであります。園芸品種38種類と野生種17種類、合わせて55点の図版をモニターでお見せしていますので、ぜひご覧ください。

 この『バラ彩色図譜』を含むバラに関する書籍のコレクションは、平成25年に大阪芸術大学名誉教授・森啓(もり けい)氏から当館に寄贈されたものです。モニター左側の展示ケースでは、森啓コレクションから19世紀の貴重なバラの本を選んで展示していますので、併せてご覧ください。

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