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  六十余州名所図会 下総 銚子の浜 外浦 
<解説>
 制作 嘉永6年(1853)8月
 縦:36.4cm 横:24.4cm

 初代歌川(安藤)広重 作

 初代広重は、晩年の嘉永6年(1853年)から安政3年(1856)にかけて、傑作浮世絵(錦絵)シリーズ「六十余州名所図会」(全69枚)を作成しました。
 掲載した1枚は、下総国の代表的な名所であった銚子での磯遊びの様子を描いたものです。
 「外浦」は、現在の銚子市南東部の外川(とがわ)地区の一画で、当時の地元での地名の呼び方と思われます。手前の砂浜が外川の浜で、中央左手に描かれた巨大な岩は千騎ヶ岩
(せんきがいわ)と呼ばれる奇岩です。
 また、右手中ほどの断崖絶壁が屏風ヶ浦で、全長約10キロに及ぶ断崖ですが、ここではその西端の刑部岬
(ぎょうぶみさき)が描かれています。
 水平線上には房総半島がかすかに浮かび、その向こうには富士山もみえます。
 このようにみえる風景は本来はありませんが、歌川広重は外川の浜で観ることのできる名勝を一図のなかにあえて凝縮したのです。
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