No.065 2002/06/19(水)

 オオマリコケムシ


 豊英湖(とよふさこ)にボートで漕ぎだした。ふとみると、水中に白くて丸い物体がある。大きさはバレーボールくらい。

 じつはこれ、動物である。

 名前はオオマリコケムシ(別名クラゲコケムシ)。“ムシ”とはいっても昆虫ではない。サンゴやカイメンのように水中で固着生活をする動物で、1〜2ミリの大きさの個体がたくさん集まって寒天質の基質の表面に“群体”を作っている。

 難しくいうと、コケムシ類は外肛動物門というサンゴやカイメンとはまったく別のグループに属する動物。大半は海産だが淡水産のものもある。

 オオマリコケムシは北米原産の帰化種で、日本では1972年に河口湖で初めてみつかり、その後各地で報告されている。県内では76年に印旛沼で発見されたのが最初。“休芽”と呼ばれる卵のようなものが釣り人の道具に付着して運ばれたらしい。

 (K)


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