No.377 2006/06/02(日)

 中富の大草平内廟(おおくさへいないびょう)


dummy 大草平内廟にお花を供えている女性    観察会「小糸川を歩く」の下見のため中富の冨西寺へ行きました。
   中富地区は小糸川下流にあり、小糸川の流れの移動や度重なる洪水に悩まされてきた地区です。江戸時代、中富地区は旗本小笠原氏の所領でした。元禄年間、小笠原氏の家臣大草平内は、洪水に悩まされていた中富地区の状況を見て、小糸川を直線化する河川改修に尽力したと伝えられています。
   河川改修後、洪水も少なくなり、農作物もよくできるようになったため、平内の徳をたたえ冨西寺境内に大草平内廟を建てたと伝えられています。
   私たちが冨西寺を訪ねた時、境内の左側の大草平内廟にお花を供えている女性がいました。先祖の墓の掃除の後、廟を掃除し、あまった花を供えるのが常だそうです。河川改修から300年を経た現在でも、平内廟は大切に守られています。

(島立理子)

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