No.478 2007/07/20(金)

 サムライアリ全滅か!?


dummy    自然観察路でチクシトゲアリの巣を見つけた後、三島小教室博物館へ戻った。博物館の出入口にあるサムライアリの巣へ目を向けると周囲が何か変だった。写真1のように黒い点々としたものが散らばっている。よく見るとアリの死骸だ。
   さらにサムライアリの巣口を見て驚いた。クロオオアリがせっせと巣から死体を運び出して捨てているのだ(写真2)。
   どうやらサムライアリの巣がクロオオアリに襲われて乗っ取られたようだ。私が自然観察路へ出かけた3時間の間に激しい戦争が起きたらしい。サムライアリと、サムライアリの奴隷となって働いていたクロヤマアリのおびただしい数の死体が、その激しさを物語っている(写真2の右下のアリたち)。
   このサムライアリの巣は7/6に結婚飛行を観察した巣でもあるし、三島小教室博物館開館以来、4年間見続けてきたので悲しくなった(2004年6月23日2005年8月12日にも紹介)。
   50センチほど離れたところに何故かまだサムライアリの巣が残っているのに気が付いた。地中で乗っ取られた巣と繋がっているのかどうかは不明だが、これからどうなるのだろう・・・
(大木淳一)
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写真1

写真2
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 サムライアリ Polyergus samurai(アリ科)

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