No.853 2010/07/09(金)

 七里川のサンゴ化石


dummy  黄和田畑の七里川で何度か化石を探してみた。このあたりには、黄和田層と呼ばれる地層(約170〜120万年前)が分布していて、河岸の地層や、河原の転石から化石が見つかる。二枚貝や巻貝の化石、翼足類と言われる浮遊性の巻貝の化石(カメガイの仲間)もよく見つかる。さらに、やや深い海の泥底にすむサンゴの仲間の化石がしばしば見つかる。黄和田層から見つかるのは、六放サンゴ類に属する単体サンゴ(群体にならないサンゴ:クサビライシの仲間など)で、直径2cm以下の、菊の花のような模様をしたコイン型のものが多い。これらは、化石になってしまうと平面的な模様に見えてしまうが、生きている時は炭酸カルシウムの繊細な隔壁が放射状に発達した,じつに優美な骨格を作っている。
 (加藤久佳)
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写真1
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写真2
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 オキクサビライシの仲間 Fungiacyathus sp.

 ギンカサンゴの仲間 Deltocyathus (Delthocyathus) sp.

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