No.858 2010/08/07(土)

 ミカドジガバチ


dummy  元清澄山の麓の森にて。
 落ち葉に覆われた地表を素早く動く黒っぽい何かが視界の隅を横切った(写真1)。追いかけて見極めた正体は、ミカドジガバチであった。自身より大きいイモムシを運んでいる(写真2)。ホソバシャチホコの幼虫のようだ。イモムシに麻酔をかけて自分の巣穴に運び、やがて生まれる幼虫の餌にするのだ。ハチの体長が約30ミリ。イモムシの方は約40ミリ。重そうだ。ときどき羽ばたくが、飛べない(写真3)。大きなあごでイモムシの胸と腹の境あたりをくわえ、抱え込むようにして歩く。しかし、脚でイモムシを支えてはいないようだ。6本の脚はすべて歩くのに使っている。垂直の壁だって登る(写真4)。このハチの脚が長いのはそのためだったのか。
 (尾崎煙雄)
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写真1
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写真2
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写真3
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写真4
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 ミカドジガバチ Hoplammophila aemulans(アナバチ科)

 ホソバシャチホコ Fentonia ocypete(シャチホコガ科)

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