No.990 2011/12/21(水)

 ウチダシミヤマシキミ


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 暗い林の中でみつけたウチダシミヤマシキミ(写真1)。赤い実がなっているのでこれは雌株。「ウチダシ」は「打ち出し」で、葉の脈が表面でくぼみ(写真2)、裏面に浮き出ている(写真3)。まるで型押しされたかのようだ。
 ウチダシミヤマシキミはミヤマシキミの品種だ。写真4はミヤマシキミの方。これは雄株なので、実ではなく来春に咲く花のつぼみがついている。ミヤマシキミの葉は平滑でつるりとしている(写真5)。裏面にも浮き出ていない(写真6)。
 房総の山には両方が分布している。同じ場所に両者が並んで生えていることもある。その割に、中間型を見かけない。「少しだけ打ち出したミヤマシキミ」というのがないのだ。品種同士で交雑しないとは考えにくいので、どちらかが優性遺伝なのだろうか。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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写真4
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写真5
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写真6
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 ウチダシミヤマシキミ Skimmia japonica form. rugosa(ミカン科)

 ミヤマシキミ Skimmia japonica(ミカン科)

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