No.1016 2012/05/04(金)

 波うつ地層


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 小櫃川流域の蔵玉地区を歩いていると、地層の縞模様が不規則にうねった、70cmほどの厚さの、きわめて特徴的な火山灰層に出会う。これはO7(オー7)と言う番号がついている火山灰鍵層(鍵層:分布が広く、離れた場所の地層の対比に使える地層)だ。O7火山灰層は、広い範囲でこのように地層の縞模様がうねったり波打ったりしている。まだ充分に固まっていないゆるい状態の時に、上に載った地層の荷重で押しつぶされたか、地震などにより揺り動かされ液状化したものとみられる。
 最近の研究では、O7火山灰層はかつて大分県の九重山付近にあった火山から飛んできた、約100万年前の火山灰と言うことである。およそ1,000kmも離れた房総に、これだけの火山灰を積もらせたのは相当な大噴火だったに違いない。
 (加藤久佳)

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