No.1038 2012/06/29(金)

 ハタケチャダイゴケ


dummy

 「この変なキノコはなんでしょうね?」と君津市東粟倉在住のKさんが教室博物館にお持ちくださった(写真1)。直径5ミリほどのラッパ形のキノコが土の表面に数個から十数個かたまって生えていて、ラッパ状の筒の内部には黒い碁石のような粒がたくさん入っている(写真2)。この粒は「小塊粒」といい、中に胞子が入っている。雨粒が命中すると小塊粒がまき散らされるらしい。ラッパの外側は粗い褐色の毛に被われている(写真3)。「コケ」という名が付いてはいるが、チャダイゴケはキノコの仲間だ。作物にも人にもとくに害はない。
 Kさんのお話しでは、今年はジャガイモ畑にこのキノコがたくさん発生しているそうだ。土が堅くならないように大量にもみ殻を畑の土に混ぜたのだが、そのせいかもしれないとKさんはおっしゃる。たしかにそのとおりかもしれない。
 (尾崎煙雄)

dummy
dummy
写真1
dummy
dummy
写真2
dummy
dummy
写真3
dummy
dummy

 ハタケチャダイゴケ Cyathus stercoreus(チャダイゴケ科)

dummy


ニュース一覧へもどる