No.1042 2012/07/06(金)

 岩の中の王冠?


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 大多喜町の養老川の上流域を歩いていて、川岸の露頭に面白い模様を見つけた。500円玉ほどの大きさの、お日様のような模様だ。少し化石に詳しい人なら、即座にこれをウニの化石と見抜くだろう。オウサマウニという、トゲが太くて大きいウニの仲間の化石の横断面だ。普通、ウニが死ぬとトゲは脱落していくので、トゲの残った化石はあまり多くない。ただし、死後急激に埋没したり、生き埋めになったりするとトゲが残ることもある。
 ここの地層は上総層群の黒滝層と呼ばれる地層であるが、粗いレキ岩層の中に貝やコケムシなどの化石をたくさん含んでいる。海底土石流などで一気に埋まったものかも知れない。
 (加藤久佳)

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