No.1048 2012/08/11(土)

 マツグミ


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 この日はヒメコマツの調査のため元清澄山系に入った。この一帯は房総丘陵の中でもとりわけ森が深い。この森にわずかに生き残ったヒメコマツの枝に真っ赤な花が咲いているのを見つけた(写真1)。もちろんマツの花ではない。マツグミの花だ。マツグミはマツ科の針葉樹の枝に寄生する半寄生植物。千葉県ではヒメコマツもマツグミも数の少ない植物だから、この組み合わせはとても貴重だと思う。
 マツグミは真夏に花を咲かせる。長さ3センチほどの筒状の花はサルビアを思わせる(写真2)。口吻の長い昆虫が花粉を運ぶのだと思われるが、どんな虫が来るのだろう。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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 ヒメコマツ Pinus parviflora(マツ科)

 マツグミ Taxillus kaempferi(ヤドリギ科)

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