No.1056 2012/09/11(火)

 ヒメスズメバチ


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 森の調査をしていたらスズメバチに出会った(写真1)。4センチほどもある大型のスズメバチだったので、身構えた。しかし、地表に露出した木の根に止まってじっとしている。近くの地面には穴がある。どうやら地中の巣の見張り役のようだ。大型で地中に巣を作るスズメバチといえばオオスズメバチがいるが、このハチはヒメスズメバチのようだ。お尻の先端が黒いのが決め手(写真2)。ヒメスズメバチはおとなしい性質で、人を刺すことはあまりないという。安心してしばらく観察してみた。地中の巣穴からは時折別のハチが出入りするが、最初のハチはこの場所に陣取って動かない。やはり見張り番なのだろう。ヒメスズメバチはアシナガバチ類を餌にしている。アシナガバチ類が姿を消す夏の終わりにはヒメスズメバチもまたいなくなるという。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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 オオスズメバチ Vespa mandarinia japonica(スズメバチ科)

 ヒメスズメバチ Vespa ducalis pulchra(スズメバチ科)

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