No.1166 2013/07/19(金)

 アリ対決


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 清和県民の森を歩いていると、コンクリートの壁に青い金属光沢を発する物体がうごめいていた。よく見るとルリジガバチの死体をアリが運んでいるところだった。ただし、アリが巣へ向かって運ぶにしては壁のまん中で上下に行ったり来たりしていて動きが変だ。さらに近づいてみると、ハヤシクロヤマアリ(写真上)とアシナガアリ(写真下)がルリジガバチの死体の取り合いをしていることが分かった。自分の巣へ引き込もうとお互い譲らない状態が10分ほど続いた。そのうち他のハヤシクロヤマアリが気づき始め、アシナガアリをつついたり餌を引っ張ることで、ハヤシクロヤマアリの勝利となった。壁の下方に巣があるアシナガアリの方が楽に餌を落とすような感じで持っていくかと思ったが、ハヤシクロヤマアリの徘徊する数が勝ったようだ。
 (大木淳一)

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 ルリジガバチ Chalybion japonicum(アナバチ科)

 ハヤシクロヤマアリ Formica hayashi(アリ科)

 アシナガアリ Aphaenogaster famelica(アリ科)

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