No.1288 2014/08/21(木)

 オオゲジの脱けがら


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 同行していた同僚が山道で不思議なものを拾った(写真1)。まるでべっこう飴細工のようだ。どうやらこれはオオゲジの脱皮殻のようだ。オオゲジは房総丘陵の森に普通にいる大型の「ゲジゲジ」で、体長6センチほど(写真2)。おもに夜に活動し、昆虫などを捕らえて食べる。節足動物の仲間であるオオゲジは脱皮して生長する。脱皮殻は繊細で、慎重に触らないとすぐに「くしゃ」っと壊れてしまうが、15対ある脚の大半と1対の毒牙(写真1の上方)が見事に残っている。細く長い脚の先端まで上手に脱皮するものだなと感心した。この生きものが苦手な人も多いが、意外におとなしい。毒牙は恐ろしげだが、素手でつかんだりしない限り人を咬んだりはしない。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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 オオゲジ Thereuopoda clunifera(ゲジ科)

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