No.1371 2015/07/10(金)

 ハゼラン


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 放課後の午後3時すぎ、「この花なんていうの?」と3年生の子が植物を持ってきた。「どこに生えてたの?」と訊くと、その場所に案内してくれた。三島小学校の玄関先の砂利敷きの片隅にその植物が生えていた(写真1)。ハゼランだ。南米原産の外来種で、千葉県では都市周辺部で見かけるが、房総丘陵の山奥では初めて見る。だんだんと分布を広げているのだろうか。
 ハゼランは直径7ミリほどのピンク色の可憐な花と、4ミリほどのつやのある球形の実をつける(写真2)。5枚の花弁の中央には十数本の雄しべと1つの雌しべがある(写真3)。紅色の花糸の先に黄色い葯をつけた雄しべが目立つ(花糸(かし)は雄しべの柄のこと。葯(やく)は花粉の入った袋状の器官のこと)。雌しべの下部は丸く膨れていて、花の後にここが球形の実になる。
 子どもが放課後にこの花を見つけたのは偶然ではない。ハゼランは別名「三時花(さんじか)」とも呼ばれ、午後3時すぎに開花する性質がある。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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 ハゼラン Talinum paniculatum(スベリヒユ科)

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