三島小の3年生が校庭で見つけた昆虫を持ってきた(写真1)。
「せんせい、この虫なに?」
「お、すごいな、トゲナナフシじゃないか」
「珍しいの?」
「うん、校庭でトゲナナフシが見つかる学校はすごく珍しいと思うよ」
「へー、そうなんだ」
「トゲナナフシは寒いところが苦手で、房総より北にはいないんだよ」
「ふーん」
このトゲナナフシは体長6センチほどで、体長の半分を超える長い触角を持つ。その名の通り身体に多くの棘がある(写真2)。この棘は触っても痛くはないし毒もないので、天敵から身を守る効果がどれほどあるのかは疑わしい。顔は他のナナフシ類とよく似ていて、愛嬌がある(写真3)。
全身褐色で地味な姿ではあるが、この虫の造形には心惹かれるものがある(写真4)。トゲナナフシをモデルにした架空の生物が登場するアニメを誰か作ってくれないかな、などと空想する。
(尾崎煙雄) |