No.1396 2015/10/30(金)
ヌスビトハギ
秋は「ひっつき虫」の季節。この名で呼ばれる草の実にはいろいろあるが、ヌスビトハギの実はその代表の一つ(写真1)。 実の表面には硬い毛が生えていてざらつく(写真2)。側面から拡大してみると、毛の先端が微妙に曲がっているのがわかる(写真3)。面ファスナー(マジックテープ)によく似ている(写真4)。そもそも1950年代に面ファスナーを発明したスイス人は、服にくっつくゴボウの仲間の実をヒントにしたのだそうだ。自然の造形はおもしろいだけでなく、いろいろと役に立つ。 (尾崎煙雄)
ヌスビトハギ Hylodesmum podocarpum(マメ科)