No.1450 2016/07/11(月)

 ナガタマムシ


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 エノキの切り株から伸びた徒長枝(ひこばえ)の葉にいたタマムシの一種(写真1)。これはヒシモンナガタマムシだ。体長7ミリほどで、上翅の後半部ににぶく赤く輝く菱形の模様がある。
 切り株の樹皮には別のタマムシが交尾中(写真2)。こちらもナガタマムシの一種で、シラホシナガタマムシ。体長は10ミリ前後。雄を背に乗せたまま、雌は産卵管を樹皮の隙間に差し込んで卵を産み付けている様子(写真3)。
 ナガタマムシ類の中でも、ヒシモンナガタマムシはよく見かけるが、シラホシナガタマムシは珍しい虫という印象があった。しかしこの場所では多数のシラホシナガタマムシが見つかった。『日本産タマムシ大図鑑(2013、むし社刊)』によると、シラホシナガタマムシは「福島県以西に分布し、西南日本に多く関東地方ではむしろ珍しい種であったが、近年になって関東地方の平野部各地で記録されるようになった」とある。千葉県でも増えているのだろうか。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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 エノキ Celtis sinensis(ニレ科)

 ヒシモンナガタマムシ Agrilus discalis(タマムシ科)

 シラホシナガタマムシ Agrilus decoloratus(タマムシ科)

 


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