No.1513 2017/05/05(金)

 トガリバアカネトラカミキリ


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 朝露に濡れたスギナの茎を素早く歩く昆虫の姿が目に入った(写真1)。接近して見れば、カミキリムシである(写真2)。体長は1センチほど。背負った水滴が重たそうだ。
 この虫はとても活発に歩き回り、やがて水滴も振り落としてしまった。ようやく葉の上に静止したところを撮影できた(写真3)。たぶんそうだとは思っていたが、トガリバアカネトラカミキリに違いなさそうだ。写真ではわかりにくいが、上翅の後端に棘状の突起がある。
 成虫は樹木の花に集まることが多い。幼虫はスダジイ(常緑広葉樹)やケヤキ(落葉広葉樹)やモミ(常緑針葉樹)など、さまざまな樹木を利用するようで、千葉県では平地から山奥まで各地で見られる。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3

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 トガリバアカネトラカミキリ Anaglyptus (Anaglyptus) niponensis(カミキリムシ科)

 スダジイ Castanopsis sieboldii(ブナ科)

 ケヤキ Zelkova serrata(ニレ科)

 モミ Abies firma(マツ科)

 


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