No.1517 2017/05/12(金)

 スナヤツメ


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 小さな沢で網を入れてみると、ニョロニョロとスナヤツメが顔をだした(写真1)。「ヤツメ(八眼)」の由来は、本来の眼だけでなく、眼の後方に並んだ7個の鰓孔(さいこう)も眼のようにみえることによる。しかし、写真1のようなアンモシーテスと呼ばれる幼生は眼が開いていない状態で生活する。口があるのでのっぺらぼうとまでは言わないが、奇妙ないきものである。
 生まれてから数年後の秋になると成体になり、開眼する(写真2)。開眼すると何も食べなくなり、翌春に繁殖活動をしてその生命を終える。悟りを開くことを開眼するというが、それに通じるものを感じる不思議な生態である。
 (後藤亮)

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写真1
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写真2
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 スナヤツメ Lethenteron sp.(ヤツメウナギ科)

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