No.1508 2017/04/14(金)

 トカゲの尾をくわえたマムシ


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 清和県民の森の近くにお住まいのUさんが君津市立三島小学校を訪れ、「こんなシーンが撮れた」といって写真を提供してくださった。Uさんのお話は次のようなもの。
 ほぼ1年前の平成28年6月8日のこと。清和県民の森の山道を歩いていたらマムシが這っているのを見つけた(写真1)。やや小ぶりで尾の先の色が薄いので、若いマムシだと思われた。カメラを構えて見守っていると、マムシが向かう道脇の草むらに真っ青なトカゲの尻尾が落ちていた(写真2)。トカゲの本体はすでにいなかったので、尻尾を切り落として逃げた後なのだろう。尻尾はぴくぴく動いていた。マムシは迷うことなく尻尾をくわえた(写真3)。その後、写真を撮っている自分から逃げるように向きを変え、トカゲの尻尾をくわえたまま去って行った(写真4)。
 マムシはトカゲを含む爬虫類や両生類など、さまざまな脊椎動物を餌とする。若いマムシにとってトカゲはご馳走だろう。残念ながら本体には逃げられたが、尻尾だけでも得られたのだからよかったといえよう。一方のトカゲも首尾よく生き残れたわけで、両者とも幸運だったといえるかも知れない。貴重な連続写真を提供してくださったUさんに感謝する。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3

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写真4

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 ニホンマムシ Gloydius blomhoffii(クサリヘビ科)

 ニホントカゲ Eumeces latiscutatus(トカゲ科)

 


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