No.1593 2018/4/9(月)

 アカメガシワ


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 清和県民の森にて。橋の下の谷底に赤い色の目立つ木が見えた(写真1)。アカメガシワの新葉だ(写真2)。
 その名の通り、アカメガシワは新芽が赤い。この赤い色は葉の色素ではなく、葉の表面に生えた毛の色である。写真3には6枚の葉が写っているが、枝先に近い小さなものほど若い葉である。若い葉には赤い毛が密生しているが、葉が展開して大きくなるにつれて毛は脱落し、緑色の葉に変わっていく。
 若い葉を拡大してみると赤い毛がビロード状に密生している様子がわかる(写真4)。試しに爪でひっかいてみると毛は簡単にはがれ、その下から若々しい緑色の葉が姿を現す(写真5)。
 アカメガシワの新葉を覆う赤い毛はまだ弱々しい若葉を紫外線や植物食昆虫から守る役目があるものと思われる。若葉が育ち、しっかりした葉になると、光を十分に浴びるのに邪魔になる毛は脱落するのだろう。

 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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写真4
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写真5
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 アカメガシワ Mallotus japonicus(トウダイグサ科)

 


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