No.1605 2018/5/17(木)
コショウノキ
清澄山にて。赤く熟したコショウノキの果実を見つけた(写真1)。コショウノキの果実を採集するよう同僚から頼まれていたのだが、これでようやく二年越しの課題をクリアできた。 コショウノキは南方系の植物で、房総丘陵はほぼ分布北限に位置する。房総丘陵ではコショウノキは2、3月に咲く(写真2)。花の形を見ればジンチョウゲの仲間であることがわかる。花にはうっすらと芳香もある。 昨年の2月にコショウノキの開花を確認したので(写真3)、5月下旬にその株を見に行ったところ、果実は緑色でまだ未熟であった(写真4)。ところが10日ほど後にもう一度訪れたら果実は1個も残っていなかった。おそらく鳥に食べられてしまったのだろう。 今年こそはと思い、結実を確認するために、この日まだ早いのを承知で例のコショウノキの株を見に行ったところ、思いがけず見事に熟した赤い果実を見つけた(写真1)。コショウノキの開花時期は2〜3月と年によって違うので、果実が熟す時期も一定ではないようだ。 (尾崎煙雄)
コショウノキ Daphne kiusiana(ジンチョウゲ科)
ジンチョウゲ Daphne odora(ジンチョウゲ科)