No.1616 2018/6/16(土)

 クロバネセイボウ


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 東京大学千葉演習林のNさんから、天津で採集したというハチの標本をいただいた(写真1)。体長は1センチほど。Nさんは「セイボウの仲間だと思います」とのこと。
 青く輝くこのハチは、Nさんのおっしゃるとおりセイボウの仲間に違いない。「青蜂」と書いて「セイボウ」と読む。調べたところ、この標本はクロバネセイボウのようだ。セイボウ類の多くは他のハチに寄生することが知られている。クロバネセイボウの場合、ヤマトルリジガバチ(写真2)などの巣に寄生する。
 セイボウの美しさを表現しようとあれこれ工夫して撮影してみた(写真3、4)。青と緑に輝く金属光沢や体表面に深く刻まれた多数の点刻(てんこく;点状のくぼみのこと)の造形は人類の想像力を超えていると思う。

 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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写真4
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 クロバネセイボウ Chrysis angolensis(セイボウ科)

 ヤマトルリジガバチ Chalybion japonicum(アナバチ科)

 


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