No.1625 2018/7/25(水)

 アズマヒキガエルとミヤマクワガタ


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 清澄山系にて。アズマヒキガエルの死体を見つけた(写真1)。カラスにでも食われたのか、ほぼ骨と皮膚だけが残っている。死体にはエンマコガネの仲間やアリやハエが集まっていた。これらの昆虫は森の掃除屋だ。比較的きれいな死体だったので、標本にするために拾って持ち帰った。
 後日、骨格標本にするために死体のクリーニングをしていたら、残された胃袋に大きなクワガタが頭を突っ込んでいた(写真2)。カエルの死体を拾った時には気がつかなかった。これを見て、一瞬「クワガタも動物の死体を食べることあるんだっけ?」と思ったが、次の瞬間、「そうじゃなくて、このクワガタは生前のカエルに食べられたやつだ」と気づいた。
 他に胃袋の中にはアリが数匹入っていたが、このクワガタはカエルにとってはずいぶん大きな餌だと思う。胃袋から取り出してみたら、立派な雌のミヤマクワガタであった(写真3)。せっかくなので、このクワガタも標本にした。

 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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 アズマヒキガエル Bufo japonicus formosus(ヒキガエル科)

 ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus(クワガタムシ科)

 


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