No.1629 2018/8/4(土)

 ホルトノキ


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 元清澄山系にて。頭上の林冠の切れ目に白っぽい花が咲いているのに気がついた(写真1)。どうやらホルトノキの花のようだ(写真2)。枝先の葉の下にやや緑がかった白色の花が総状に多数咲いている(写真3)。真夏でも一部の葉が紅葉しているのはホルトノキの特徴だ。
 個々の花は長さ1センチ弱。花弁は5枚あるのだが、先が細かく糸状に裂けているのでブラシ状に見える(写真4)。
 ホルトノキは東南アジアの亜熱帯から日本の南部にかけて分布する常緑広葉樹で、千葉県南部はその北限に位置する。房総丘陵ではとても個体数の少ない樹木で、その花を見る機会は少ない。
 奄美群島などの南西諸島ではホルトノキの開花期は6月末から7月上旬ころである。それと比べると8月上旬に満開というのは遅いような気がするが、分布北限の房総での開花期はこの頃なのかも知れない。

 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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写真4
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 ホルトノキ Elaeocarpus zollingeri(ホルトノキ科)

 


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