No.1645 2018/10/19(金)

 サワガニの脱皮殻


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 サワガニは一生のうちに何度も脱皮をする。大きくなるために必要なことであるが、脱皮は非常にリスクがある。脱皮した直後は殻が柔らかく、外敵に襲われやすい。博物館で飼育していた個体も脱皮してまもないときに、他のサワガニに攻撃されて死んでしまったことがある。
 川を調査しているとたまに脱皮殻と脱皮して間もない個体を見つけることがある(写真1)。じっくり観察してみると目まで実にきれいに抜けていることがわかる(写真2)。きれいに整えて乾燥させ、標本にした(写真3)。まるで生きているようだ。

 (後藤 亮)

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 写真1
 左が脱皮殻。右が脱皮してまもないサワガニ。
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写真2
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写真3
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 サワガニ Geothelphusa dehaani(サワガニ科)

 


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