No.1692 2019/4/25(木)

 シロダモ


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 房総丘陵の林道にて。満開の白い花に覆われたように見えるシロダモの木(写真1)。白いのは花ではなく新葉だ(写真2)。

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写真1
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写真2
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 展開したてのシロダモの新葉は白い絹毛に覆われていて白く輝いて見える(写真3)。毛の密度は高く、水をはじくので、葉に落ちた雨滴が玉になっている(写真4)。この毛は若い葉を保護するためのものであるらしく、葉の展開に伴って脱落し、やがて葉は普通の常緑樹と同様の濃い緑色になる。

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写真3
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写真4
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 シロダモの葉は枝の先端に集まって付く。なので、枝先から順に葉の集合をたどっていくと葉の年齢がわかる(写真5)。写真5の白い葉は今年開いた「満0才」の新葉。上の矢印の位置に付いているのが昨春に開いた「満1才」の葉。真ん中の矢印の位置には「満2才」、そして下の矢印の位置には「満3才」の葉が付いている。これ以上古い葉は見つからないので、シロダモの葉の寿命は4年未満であることがわかる。
 (尾崎煙雄)

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写真5
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 シロダモ Neolitsea sericea(クスノキ科)

 


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