No.1707 2019/06/19(水)

 オオトラフコガネ


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 君津市の小櫃川源流域にて。足下の木の葉の先端に虫がとまっているのに気づいた(写真1)。

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写真1
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 「これは、もしや」と思い、逃げられぬように息を殺してゆっくりと近寄って見た。期待どおりオオトラフコガネの雄であった(写真2)。体長15ミリほどの甲虫で、別名オオトラフハナムグリとも呼ばれる。雌は全体に黒っぽくて地味だが、雄は写真のように黒い地色が黄白色の線やレンガ色の帯で縁取られ、さらに黄白色の記号のような模様がある。先端が大きく3つに分かれた触角も格好がよい。山地性の種で、低標高の房総丘陵ではやや珍しい。過去の標本記録を見る限り、6月後半から7月前半にかけての時期に集中している。房総丘陵では発生期間が短いのだろう。
 (尾崎煙雄)

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写真2
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 オオトラフコガネ(オオトラフハナムグリ) Paratrichius doenitzi(コガネムシ科)

 


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