No.1715 2019/07/11(木)

 シイタケ


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 清澄山系にて。渓谷の林道沿いに横たわったスダジイの倒木にキノコが生えていた(写真1)。シイタケである。

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写真1
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 日本人にはもっともなじみ深いキノコといってよいと思うが、房総丘陵の森ではそれほど多いキノコではない。写真1の中で、シイタケは手前の1つだけで、後方に複数写っているのはカワラタケ。カワラタケこそ、倒木上でもっともよく目にするキノコだ。

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写真2
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 野生のシイタケを見るのは久しぶりだったが、傘の表面に綿毛状の鱗片が多数あるのはシイタケの特徴(写真2)。

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写真3
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 シイタケは枯れた木材を分解して生育する木材腐朽菌(もくざいふきゅうきん)の一種である。ブナ科の枯れ木に発生することが多く、原木栽培にはコナラやクヌギを「ほだ木」として用いることが多い。シイ(スダジイ)に生えた野生のシイタケはなんだか由緒正しいような気がする。
 (尾崎煙雄)

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 スダジイ  Castanopsis sieboldii(ブナ科)

 シイタケ Letinula edodes(ツキヨタケ科)

 カワラタケ Trametes versicolor(タマチョレイタケ科)

 


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