No.1748 2019/11/21(木)

 タヒバリ




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 今年は11月に入っても暖かい日が続く。稲が刈り取られたあとの田んぼには、二番穂や雑草が生えてきて、植物の種子やまだ冬眠しない昆虫などを目当てに多くの鳥が集まっていた。
 多くのハクセキレイやセグロセキレイの中に、夏には見かけなかった鳥がいた。タヒバリである。タヒバリは夏にはロシアなどの北国で繁殖し、日本には越冬のために飛来する冬鳥である。地味な色の鳥だが、胸からわき腹にかけて黒い縦斑が目立つ(写真1)。

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写真1.冬鳥のタヒバリ
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 たいへん紛らわしいが、タヒバリはヒバリの仲間ではなく、セキレイ科の鳥である。隣にいたハクセキレイと体型や行動を比較すると納得がいく(写真2)。ヒバリはずんぐり体型だが、タヒバリは細身の体型で、そこからピンと伸びた尾羽を上下に振りながら歩く姿は、まさにセキレイである。でも、全体的に地味な色彩や、目の周りが白いところは、やっぱりヒバリにそっくりだなぁ。

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写真2.同じセキレイ科のハクセキレイ(左)とタヒバリ(右)
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(平田和彦)

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 タヒバリ Anthus spinoletta(セキレイ科)

 ハクセキレイ Motacilla alba(セキレイ科)

 セグロセキレイ Motacilla grandis(セキレイ科)

 


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