教室博日記 No.1854

 2020/08/27(木)

 ホウライタケの仲間

 清澄山系にて。暗い森の地表に落ちたスダジイの枯葉にキノコが生えているのをみつけた(写真)。背丈は3センチほどで、太さ1ミリに満たない細い柄の上に直径5ミリほどの丸い傘が載っている。白い柄の根本付近は黄褐色、傘付近は紫褐色を帯びている。種はわからないが、ホウライタケの仲間だと思われる。

枯葉に生えたキノコ
  • 写真

 面白いのは7本の子実体(しじつたい)が枯葉の主脈に沿ってほぼ等間隔に一直線に整列して生えていること。向こうが透けて見えるほど分解の進んだ枯葉だが、丈夫な主脈の周りだけは子実体を支えることができるのだろう。まるで7人のお地蔵さんの行列のようだ。

  • スダジイ Castanopsis sieboldii(ブナ科)
  • ホウライタケの仲間 Marasmius sp.(ホウライタケ科)

(尾崎煙雄)