教室博日記 No.1873

 2020/10/11(日)

 イナゴの佃煮

 今年も無事、君津市市宿で行われている「田んぼマイスター 昔ながらのお米作り体験」の収穫祭が開催され、参加することができた。9月は週末ごとに天気をにらみながら、稲刈り、脱穀、籾すりと作業が続いた(写真1)。何とか台風に遭わずにすみそうかと思いきや、収穫祭の前日から台風14号のよくわからない進路にはらはらさせられた。当日も小雨が続いていたが、ほとんど誰も気にすることなく準備が進んだ(もちろん新型コロナ感染対策は充分とっています)(写真2)。

  • 写真1 昔ながらの稲刈り(2020年9月13日)
  • 写真2 収穫祭のメニュー

 今年もまず在来の枝豆をゆでた(写真3)。収穫量は少なめだったようだが、味わい深く、あっという間になくなった。その後、収穫したもち米(まんげつもち)を使って餅つきを行い(写真4、5)、餡子や手作りの納豆、おろし大根などで(写真6)お餅を堪能した。豚汁、ゆで栗、ショウガの煮物などもふるまわれた。

  • 写真3 在来の枝豆
  • 写真4 収穫したもち米を使って餅つき
  • 写真5 子ども達も餅つきに参加
  • 写真6 納豆は手作り

 中でも今年の目玉は、稲刈りの時に子ども達が夢中になって採った(写真7)イナゴの佃煮だろう。イナゴのかたちはしっかり残っているが(写真8、9)、あっという間に跡形もなくなった。本当はご飯と一緒に食べたいところだったが、炊けるのを待っている暇などなかった。イナゴを採るのにも、専用の道具(?)があるようだ。袋状にした手ぬぐいの口に短い竹筒を取り付けて、そこへ採取したイナゴを入れるのだそうだ(写真10)、イナゴは2~3日そのままにして、糞を出した状態で佃煮にするという。イナゴの佃煮は昔から各地でよく食べられていたと思うが、最近「昆虫食」が見直されているということをよく耳にする。栄養価が高いということ以外にもいろいろな理由があるのだろうか。

  • 写真7 稲刈りでは子ども達はイナゴ採集に熱中していた
  • 写真8 貴重なイナゴの佃煮
  • 写真9 イナゴの形はしっかり残っている
  • 写真10 イナゴ採集用の袋

(八木令子)