教室博日記 No.1957

 2021/05/04(火)

 リンゴコブガの幼虫

 木更津市にて。クリの葉裏にもじゃもじゃのゴミのようなものが付いていた(写真1)。

  • 写真1 クリの葉裏に付いたもじゃもじゃの物体

 良く見るとこの物体は白、黒、褐色のカールした長い毛に覆われている(写真2、3)。どう見ても生きもののようには見えないが、リンゴコブガというガの幼虫だ。

カールした毛に覆われているリンゴコブガの幼虫
  • 写真2
カールした毛に覆われているリンゴコブガの幼虫
  • 写真3

 この幼虫は、頭部の脱皮殻を捨てずに体の上に積み上げるのだそうだ。写真4で6個か7個並んでいる黒い物がそれだ。これを見ると脱皮の度に頭部が成長していることがよく判る。ほんものの頭部は、体の下側にあるので見えていない。観察している間、この幼虫は微動だにしてくれなかったので、最後までガの幼虫という雰囲気は感じられなかった。

  • 写真4 体の上に頭部の脱皮殻が並んでいる
  • リンゴコブガ Evonima mandschuriana(コブガ科)

    (斉藤明子)