教室博日記 No.1968

 2021/06/03(木)

 交尾中のヒロオビトンボエダシャク

 市原市の谷津田にて。足もとの草で、交尾中のヒロオビトンボエダシャクが静止していた(写真1、2)。

  • 写真1 交尾中のヒロオビトンボエダシャク(表から)
  • 写真2 交尾中のヒロオビトンボエダシャク(裏から)

 この種は、昼行性のシャクガ類のガである。腹部が長いことから名に“トンボ”が付いているのだろうか。昼間、クリの花などに集まり、花の周りをチョウのようにヒラヒラと飛んでいるのを見かける。よく似るトンボエダシャクという種もいるが、腹部の黄色模様の様子からこれはヒロオビトンボエダシャクのようだ。上が雌で下が雄。雌は後脚は使わず、前中脚4本の脚で草にぶら下がっている。2匹分の重さを、細い脚先の4つの爪だけで支えている雌はたいへんだ。

  • ヒロオビトンボエダシャク Cystidia truncangulata(シャクガ科)
  • トンボエダシャク Cystidia stratonice(シャクガ科)

(斉藤明子)