教室博日記 No.1983

 2021/07/09(金)

 アリヅカコオロギ

 旧三島小の校庭にて。草むらに落ちていたブロックをひっくり返すと、トビイロシワアリの巣があった(写真1)。

トビイロシワアリの巣
  • 写真1

 驚いて歩き回るアリに混じって、数匹のアリヅカコオロギが走り回っていた(写真2、3)。

トビイロシワアリと共に走り回るアリヅカコオロギ
  • 写真2
トビイロシワアリと共に走り回るアリヅカコオロギ
  • 写真3

 アリヅカコオロギは体長3ミリほどの翅の無いバッタ目の昆虫。アリの臭いを体に纏うことでアリからの攻撃を避け、アリの餌やアリの幼虫などを食べて暮らす好蟻性昆虫だ。トビイロシワアリの巣に暮らすアリヅカコオロギとして、サトアリヅカコオロギとクボタアリヅカコオロギの2種が知られている(丸山ほか,2013)。この種はそのどちらかだろう。

  • 【参考文献】
  •  丸山宗利・小松貴・工藤誠也・島田拓・木野村恭一(2013) アリの巣の生きもの図鑑. 東海大学出版会
  • トビイロシワアリ Tetramorium tsushimae(アリ科)
  • サトアリヅカコオロギ Myrmecophilus tetramorii(アリヅカコオロギ科)
  • クボタアリヅカコオロギ Myrmecophilus kubotai(アリヅカコオロギ科)

(斉藤明子)