教室博日記 No.2057

 2021/12/28(火)

 一年の終わりに拾ったサメの歯の化石

 館山市内にて。この場所では、数千年前の内湾でたまった泥層が観察できる。いつものように地層を観察していると、足元に尖ったものが落ちていた(写真1)。拾い上げるとサメの歯だった。歩く場所があと一歩ずれていたら、踏んでしまうところだった。一年の終わりに珍しい化石を拾った。ひょっとして、日頃の行いが良かったのだろうか…。

  • 写真1 危うく踏みそうになったサメの歯の化石(スコップの刃の長さは約6センチ

 サメの歯は人気のある化石だ。青白く光る歯は独特の美しさがあり、魅力的だ。早速、サメの歯を水で洗って泥を落とすと、大きな歯の両サイドに小さな歯があることに気付いた(写真2)。この歯の特徴は、シロワニ(名前に「ワニ」と付くがサメの一種)に似ている。それにしても、このサメに嚙まれたら痛そうだ。

  • 写真2 水で洗ってきれいになったサメの歯の化石
  • シロワニ Carcharias taurus(オオワニザメ科)

(千葉友樹)